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欧州情勢・西洋事情

2275チバQ:2017/09/20(水) 15:30:18
http://www.sankei.com/world/news/170918/wor1709180034-n1.html
2017.9.18 22:19
【ドイツの選択2017総選挙(中)】
難民・移民の大量流入 「寛容」裏目、癒えぬ亀裂
「メルケル首相はドイツを『多文化社会』にしようとしている。国を守れ」

 今月6日、独南部プフォルツハイムで開かれた新興右派「ドイツのための選択肢」(AfD)の集会。ガウラント共同筆頭候補が訴えると支持者約1500人が歓喜した。「メルケルは去れ」。怒号も飛んだ。

 「反ユーロ」を掲げ2013年に発足したAfDは「反難民・移民」「反イスラム」を前面に出し伸長してきた。ガウラント氏は「ドイツにイスラムの居場所はない」と強調。総選挙では支持率10%前後で自由民主党や90年連合・緑の党らと3位を争い、初の国政進出が有力視される。

 「強い野党を期待する」。集会にはメルケル氏の保守系与党キリスト教民主同盟を離党したシュタインバッハ議員も加わり、支持を言明。各党がAfDと一線を画す中、国会議員では異例の行動だ。

 15年9月、ハンガリーに滞留した難民・移民を人道的観点から受け入れたメルケル氏の決断は国内外から高く評価された。だが、移民らに比較的厳格だった同盟が姿勢を転じ、不満を抱く多くの保守層がAfDに流れた。他の政党は同盟より寛容だ。「どの党も一緒」。同盟からAfDに支持を換えた男性は憤った。

 移民受け入れの決断から約2年。15年だけで約90万人に上る難民らの社会統合の努力も続く。かつてトルコ人労働者らの統合に難航した経験から政府も語学習得や就職を後押し。ただ経済協力開発機構(OECD)の報告ではこの間、就職できた難民は約14%にとどまる。低賃金労働も多い。

 難民・移民は人口の22・5%と過去最大になった。ベルリンなどでは英語が話されるケースが目立つとの不満も漏れ、あるAfD支持者は「ドイツはドイツ人のもの。ドイツ人とは独語を話し、長く住んでいる者」と主張する。

 「人種差別」。AfDの集会場周辺ではこんな看板などを掲げた反AfD系市民の抗議デモが相次ぐ。一方、メルケル氏も遊説先でAfD支持者らの抗議デモに遭うことが目立つ。AfD支持者への対応をたずねられたメルケル氏の表情は厳しい。「誰でも支持を得る努力をする。対話は難しく、長期的な課題となる」

     ◇

 戦後最大規模といわれる欧州への難民・移民大量流入はドイツ社会だけでなく、欧州にも亀裂を残す。

「私たちの方針は変わらない」。ハンガリーのオルバン首相は6日、欧州連合(EU)司法裁判所の判断に盾突いた。判断は15年秋、EUが決めた難民の受け入れ分担策を“合法”とする内容だ。ドイツが主導した対策に東欧は当時強く反発したが、多数決で押し切られた。EUの「東西対立」が尾を引く。

 独仏など一部加盟国がEU強化のため先行して統合を進める動きにも、東欧は“二流国扱い”されると警戒。メルケル氏の恩師、コール元首相は過去にドイツが侵攻した東欧の加盟交渉開始決定時に「人生ですばらしい瞬間の一つだ」と涙した。その東欧にどう向き合うか。今後も課題だ。

 難民らの流入は、単一通貨ユーロと並ぶ欧州統合の課題の象徴で、欧州諸国間の国境検問を廃止したシェンゲン圏制度も揺さぶった。難民流入やテロ頻発で復活した検問をドイツなど6カ国がなお維持。移民は後を絶たず、「検問をやめられる見通しはない」とメルケル氏は語る。

 流入問題などを追い風に大衆迎合主義(ポピュリズム)が伸長したEUは、4〜5月のフランス大統領選を機に崩壊も取りざたされた危機から脱したかにみえる。だが、シンクタンク・カーネギー欧州のレーネ研究員は「まだ森から出られたわけではない」と警鐘を鳴らす。(ベルリン 宮下日出男)


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