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欧州情勢・西洋事情

2018チバQ:2017/05/12(金) 23:22:13
http://www.sankei.com/world/news/170509/wor1705090002-n1.html
2017.5.9 05:00
【仏最年少大統領マクロンの挑戦(上)】
「若者はもっと働こう」 何でも国頼み、変わるか
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7日、フランスの新大統領に選出され、パリの集会で支持者の歓声に応えるマクロン氏(ロイター)
7日、フランスの新大統領に選出され、パリの集会で支持者の歓声に応えるマクロン氏(ロイター)

 7日夜、フランス文化の象徴、パリのルーブル美術館前の広場は赤、白、青の三色旗で埋まった。

 マクロン氏は39歳。フランス史上、最も若い大統領の誕生だ。広場に集まった人たちは、「仕事は山ほどある。明日から始める」という訴えに喝采を送った。

 「欧州を極右から守りたかった。今回生まれて初めての投票でマクロン氏に入れた」と話す女子大学生のアンナ・スネレールさん(18)は上気していた。「英国人の母も喜んでいる。『ポピュリズム(大衆迎合主義)に流されて、欧州連合(EU)離脱を決めた英国のようになってはダメ』と言っていたから」。

 「左でも、右でもない」と中道結集を訴えたマクロン氏。政界の大物からも多くの支持を得た。共産党出身ながら、「マクロン支持」を早々に表明したロベール・ユー元全国書記もその一人。「昨年10月に彼と出会い、政党政治を覆そうとする勇気に惚れた。政党に頼らず、草の根の支持を広げ、大統領選に勝った男は戦後始めて。彼は新時代の象徴、フランスのケネディ(米元大統領)だ」と政界の新星に期待を寄せる。

 「極右政権の阻止」という期待に応えたマクロン氏。ただ、「若くて政党に縛られていない、というだけで、フランスを経済苦から救えるのだろうか」(国鉄職員の女性、60歳)という声もある。ルペン氏が大統領職に近づいた原因を取り除かない限り、フランスから極右の脅威が去ったとは言えない。5年間の任期で目に見える経済改革ができなければ、再び有権者に怒りが広がるだろう。



 10%超の高失業と経済低迷が続く「フランス病」。これが、ポピュリズム(大衆迎合主義)の温床だ。

 パリの観光地を歩くだけでその一端は見える。日本人観光客なら、名所のあちこちにゴミやたばこの吸い殻が散乱していることに気づくだろう。

 今年3月、仏国営テレビは「なぜわが国の首都はこんなに汚いのか」と問いかけた。国際的な旅行サイトがまとめた「きれいな都市」ランキングで、世界の40大都市中、首位は東京でパリは24位。「どうせ当局が掃除するから」と、無頓着な市民の姿を伝えた。

 何でも国や当局頼みという体質が社会を覆う。選挙戦でルペン氏は、東欧への移転が決まった米家電大手の工場を訪れ、「私なら工場を救う」と訴えた。300人以下の工場救済に、政府が介入する国柄だ。

 短いながら経済相を務めたマクロン氏は、フランスの病根を知っている。彼のアプローチは、規制緩和や法人減税で、民間企業をテコ入れし、競争力を強化することだ。「若者はもっと働き、50歳を過ぎたら週30〜32時間にすればよい」。民活で失業率を7%まで下げると公約した。

 フランスは戦後、国家主導の巨額投資で超音速機コンコルド、原子力発電所、高速鉄道TGVなど先端技術を生み出した。民間産業の育成は遅れ、「親方三色旗」体質が濃厚。ドイツが1990年代後半の改革で、競争力を復活させたのとは対照的だ。世界経済フォーラムの「競争力ランキング」でドイツは5位、フランスは21位。ドイツとの経済格差は開く一方だ。

 マクロン氏は今回の勝利のために、社会党の有力政治家の力を借りた。労働者層が極右に流れないよう、社会保障への配慮を繰り返した。マクロン氏を支持したパトリシア・シリンジェール上院議員(社会党)は「改革は重要だが、競争力のために社会保障を犠牲にすべきではない」とクギを刺す。

 そうなると、マクロン氏の出発点は、仕組みを大きく変えずに、フランス人のやる気を起こさせることになる。同様の公約はサルコジ、オランド両政権の発足時にも見られた。

 フランス国立社会科学高等研究院のセバスチャン・ルシュバリエ教授は「マクロン氏がこれまで示した規制改革は『商店の日曜開業時間を伸ばす』など小ぶりなものだ。中途半端な規制緩和は消費者マインドを冷え込ませ、投資も進まない」と警告する。

 バランスを壊さずに、新風を巻き起こせるのか。次期大統領は早々に、「マクロノミクス(マクロン経済)」を打ち出す必要に迫られている。



 英国がEUからの離脱方針を決め、米国ではトランプ政権が誕生するなど世界が大きく動く中、国力低迷にあえぐフランスの新しい経済・外交政策、また、EUでの強力な「独仏両輪」復活を期待するドイツの対応を展望する。(パリ 三井美奈)


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