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欧州情勢・西洋事情

1606チバQ:2016/11/29(火) 20:12:53
■地味だがまじめで政策通

「共和主義者」の公認争いは、長らく前大統領のニコラ・サルコジと元首相アラン・ジュペの間で繰り広げられていた。フィヨンは、その他大勢の1人としか見られていなかった。

 フィヨンに対する世論の評判は、決して悪くない。フランスの政治家には珍しく普通の大学出で、エリート養成校のグラン・ゼコールを出ておらず、エスタブリッシュメントとは見なされていない。まじめで政策通。サルコジ政権の5年間一貫して首相を務め、堅実で安定した仕事ぶりはそれなりに信頼された。

 ただ、いかんせん、地味である。派手なパフォーマンスを繰り広げる大統領サルコジの陰に隠れていた感は拭えない。2012年の社会党オランド政権誕生後は、野党となった「大衆運動連合」の党首を目指したが、党首選で接戦の末に勝ちが確定していないのに勝利宣言し、結局敗れるという失態を演じた。

『ル・パリジャン』紙の今年5月の世論調査でも、予備選の第1回投票でジュペとサルコジが残り、両者の決選でジュペが63%の支持を集めて勝利を収める、との筋書きが見えていた。フィヨンの話は全然なかった。

 しかし、その地味さがプラスに働いたとも言える。首相在任中も、批判を一手に引き受けたのは目立ちたがりの大統領で、フィヨンの評価にはあまり傷がつかなかった。2013年にジュペ陣営からすご腕のスタッフを引き抜き、その協力を得て「目立たないが着実」とのイメージを徐々に浸透させた。特に、予備選の運動期間に入って候補者討論で雄弁ぶりを発揮し、党内で多少評価が上がっていた。

 支持率は最後までジュペに及ばなかったのに、決選では3分の2の得票を収める圧勝ぶりだった。土壇場で大きな揺れが起きたといえる。


■「サルコジ以外なら誰でも」

 米大統領選でのトランプとクリントンの両候補は、どちらも好感度が低く、「不人気ぶりの争い」と言われた。同様の構図が、今回の「共和主義者」予備選にも当てはまる。

 サルコジは前回の大統領選に敗れた後、政界を引退したのにすぐ復帰し、党首に就任して再選を目指していた。しかし、いったん愛想を尽かした指導者を再び温かく迎えるほど、市民は甘くない。ニュース専門チャンネル『イーテレ』の5月の世論調査では、78%が「サルコジの立候補を望まない」と答えていた。その嫌われぶりは際立ち、「サルコジ以外なら誰でも」(Tout sauf Sarkozy)との言葉もささやかれた。

 そのような意識が、ジュペの高い支持率につながっていた。一時は元大統領シラクの後継と目されながらサルコジに先を越された彼の大復活を予想する声は少なくなかった。しかし、しょせん「サルコジでないから」という消極的な理由である。エリート然としたジュペはもともと、大衆人気に乏しく、誰か他に適当な人物がいれば失速する運命にあったといえる。

 そこでふと見ると、フィヨンがいる。サルコジやジュペよりもましじゃないか。フィヨン急浮上の背景には、そのような人々の意識があったと推察できる。


■ルペンの勝率は2割程度か

 フランスではあらゆる選挙が2回投票制である。来年の大統領選でも、まず4月23日の第1回投票で上位2位に入らなければ、5月7日の決選に進めない。


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