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欧州情勢・西洋事情

1473チバQ:2016/09/15(木) 21:10:02
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/sankei-lif1609150008.html
【世界勲章物語】シッスル勲章 「連合王国」の複雑さ象徴 関東学院大教授・君塚直隆
07:29産経新聞

 今から2年前の2014年9月。スコットランドで、英国からの独立を問う住民投票が行われた。これより300年ほど前にスコットランドがイングランドと「合邦(がっぽう)」して以来、このような投票が行われたことはなかった。20世紀末にブレア労働党政権が進めた権限委譲によりスコットランド議会が開設され、11年5月の選挙で「独立」をめざすスコットランド民族党(SNP)が大勝利を収め、ここに住民投票の機運が高まったのである。

 翌12年から英国議会とスコットランド議会との間で交渉が進められたが、その最中のこと。バッキンガム宮殿から発表があった。エリザベス女王が孫のウィリアム王子にシッスル勲章を授与するというのである。7月にはエディンバラの聖ジャイルズ大聖堂で騎士団のセレモニーが行われ、深緑色の帽子とローブに身を包んだストラサーン伯爵(ウィリアム王子のスコットランドでの爵位名)が、見物客から喝采を浴びながら行進に加わった。キャサリン妃とともに、王子はスコットランドの名門セント・アンドリューズ大学を卒業しており、その人気はスコットランドでも絶大なものがある。

 さらに翌13年6月、英国議会や政府との調整も済ませ、いよいよ14年の秋に住民投票を行うことが盛り込まれた法案がスコットランド議会を通過したのと時を同じくして。折しも戴冠(たいかん)式から60周年を迎えた女王の公式写真が2枚発表された。1枚は玉座に腰掛けて、机上の王冠の傍らでほほ笑みながらまっすぐに画面を見つめるもの。ところがもう1枚はこれとはまったく違った。スコットランドの原野でシッスル騎士団のローブを身にまとい、左前をじっとにらみつけるもの。女王が見ている方角はエディンバラかと思われる。

 騎士団(勲章)の名称につけられたシッスルとはアザミのことである。赤紫の美しい花ながらも鋭いトゲをもち、自己防衛本能に優れている。15世紀のスコットランドの国王は、イングランドにたびたび侵攻されながらも耐えぬく意味も込めてこの花を国花にした。さらに中世以来のスコットランドの守護聖人である聖アンデレ(セント・アンドリュー)も表象に加え、スコットランド国王も兼ねていたイングランド国王ジェームズ2世によって騎士団が結成されたのは1687年のことだった。この翌年、名誉革命によって王は追い落とされ、騎士団も解散させられたが、これが復活するのが娘のアン女王の時代(1703年)となる。爾来(じらい)、スコットランド最高の栄誉として今日に至っている。


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