したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

ロシア・韃靼・ユーラシアスレ

892とはずがたり:2017/09/02(土) 22:24:36
>>891-892

シリアにおける米ロ両国の代理戦争は次第に収まりつつあるが、その一方でウクライナでの代理戦争は激しさを増しているようだ。

マティス米国防長官は、ウクライナに対し、米国製の対戦車ロケット砲などの殺傷兵器を供給することを検討していると表明。ロシア政府の支援を受けたロシア系分離独立派との紛争で使用するものだ。

また、ロシア政府は、米国と北朝鮮との対立にさらに深く介入しつつある。今月、核武装可能なロシア爆撃機が日本と韓国の領空を偵察飛行した。ロシア政府は自国民による北朝鮮観光旅行を奨励しているが、これによって必然的に、米国が朝鮮半島において軍事行動に踏み切る決断を下すのは困難になる。

西側政治に対するロシアの干渉は、米国、フランスなどの国政選挙で見られたような断続的なハッキングや、機密扱いが求められる可能性のある情報の漏えいといった範囲を大きく超えてしまっている。ソーシャルメディアの専門家によれば、ロシア系と見られる多数のツイッターなどのアカウントやウェブサイトが、欧米諸国の政治的議論の場で、かく乱狙いの言説を積極的にバラまいているという。

バージニア州シャーロッツビルにおける白人至上主義者によるデモの前後には、ロシア系と見られる「ボット」と呼ばれるツイッターの自動投稿アカウントが、極右的なメッセージを拡散していたことが確認されている。またこれらの「ボット」は、トランプ政権の首席戦略官を解任されたスティーブ・バノン氏との対立が報道されていたH・R・マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)に関する流言や中傷を拡散したという批判も浴びている。

ソーシャルメディアだけでなく、ロシア政府による対外発信手段の主力となっているテレビ局「ロシア・トゥデイ」やニュースサイトの「スプートニク」などを活用した同様の戦術は、さらに露骨な形で欧州も標的としている。

マクマスター大統領補佐官は6日、ロシア政府、特にプーチン大統領が、プロパガンダと偽情報によって「欧州の分断」を図っていると非難した。同氏はプーチン大統領に言及するなかで「この体制の本質は独裁的だ」と述べている。

こうした状況はオバマ政権初期とは非常に対照的である。この頃のオバマ政権は、もっぱら当時大統領だったメドベージェフ氏と協力することでプーチン氏を主役から外したいと考えていた。こうした動きは、西側諸国がロシアの反体制派や人権擁護団体を支援したとされる点と合わせ、特に異例の大規模となった2011年の反プーチン街頭抗議行動の後、ロシア政府内の被害妄想をさらに駆り立てたようである。

ほとんどの専門家は、プーチン大統領が自らの保身を何よりも優先しているという点で一致している。

権力を握ったばかりの頃、プーチン大統領の権威はロシアの経済繁栄と安定を大きな拠り所としていた。だが今やロシア政府のプロパガンダ機関は、ロシアの軍事的、国家的なプライドの回復という点でのプーチン氏の役割を強調している。西側の制裁がロシア経済に打撃を与え始めるなかで、こうした傾向は強まる一方だ。

今のところ関係各国はいずれも、露骨な武力ではなく、経済、政治その他の伝統に囚われない戦術による対決を明らかに好んでいる。

だが今回予定されているザパド演習は、このところのロシア軍の恒例となっているパターンに従い、敵国都市または部隊に対する核攻撃のシミュレーションで終了するだろう。

西側当局者によれば、「ザパド」演習の最新事例である2013年の場合、このシミュレーション攻撃の標的とされたのはワルシャワで、他にもスウェーデンや海上のNATO艦隊を標的にした演習があったという。ロシア政府はこういう手法で、緊張が過度に高まった場合、何が危険にさらされるかを近隣諸国や仮想敵国に思い起こさせようとする。

皮肉なことに、こうした方法では、ロシアを警戒する世界が、ますますその警戒を強めるのは確実なのだ。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板