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ロシア・韃靼・ユーラシアスレ

1562とはずがたり:2022/02/25(金) 22:56:33
>>1561
キエフ侵攻はあるか

 現在、二つの人民共和国は塹壕(ざんごう)を構築し、事実上の境界線が引かれている。しかし、仮にロシア軍が両州全域の支配に乗り出す場合、ウクライナ軍が抵抗し、戦闘に発展しかねない。

 ウクライナ軍も8年前より大幅に増強され、欧米の兵器を装備している。ウクライナの抵抗が強まれば、ロシア軍は懲罰と称して首都キエフに進撃しかねない。その場合、ベラルーシとの合同演習後も同国にとどまるロシア軍部隊が首都攻撃に投入されよう。

 東部からキエフまでは500キロだが、ベラルーシ領からは100キロと近い。

 バイデン米政権はロシア軍のキエフ侵攻を憂慮し、米大使館を閉鎖した。機密資料がロシア側に渡るのを恐れ、文書を廃棄し、コンピューター類も持ち出したとされる。

 バイデン大統領はウクライナのゼレンスキー大統領に対し、西部の最大都市リビウに大統領府を移動するよう打診したとの情報もある。

「ウクライナはロシアの一部」

 ロシアが二つの人民共和国を承認したのは、ウクライナの分割・弱体化を図る一環とみられる。

 プーチン大統領は2月21日の国民向け演説で、「ウクライナは単なる隣国ではない。それは、ロシアの歴史、文化、精神的空間に欠くことのできない一部だ」と述べた。

 大統領はさらに、「1917年のロシア革命後、レーニンはロシア人の住んでいた地域にウクライナという共和国を勝手に作った。スターリンは戦後、ポーランドなどに属していた土地をソ連に併合し、ウクライナに譲渡した」などとソ連指導者を非難し、ロシアはウクライナ東部に対して領土的権利があるとの認識を示した。

 これにより、ロシアが昨年来、ウクライナ国境に大兵力を展開したのは、欧州安全保障の再編といった交渉駆け引きというより、ウクライナ分割という「帝国復活」の要素が大きかったことが分かる。

大規模攻撃にはリスク

 クレムリンにアクセスのあるロシア人専門家は筆者に対し、「ウクライナへの大規模攻撃はあり得ない」とし、その理由として、(1)占領後の維持・管理が困難(2)ロシア国内で支持されない(3)欧米が大規模な経済制裁を発動する―の3点を挙げた。

 ウクライナ人の反ロ感情も高まっており、ロシアが支配地区を強引に広げると、ゲリラ活動やサボタージュが予想される。

 ロシアには、ウクライナに親族を持つ人が多く、犠牲者が出れば、国内で反発が高まる。

 バイデン大統領は、大規模攻撃には同盟諸国と最大級の経済制裁で臨むと警告している。

 最大の友好国・中国の対応も要注意だ。王毅外相は2月19日、ミュンヘン安全保障会議で、「ウクライナの主権・独立・領土保全」を訴えた。ウクライナには中国人1万6000人が居住しており、本格攻撃で犠牲が出れば中国も激怒しよう。

 こうしたリスクを冒してウクライナ分断に着手するのか、プーチン大統領の次の一手が要注意だ。

 【筆者略歴】東京外国語大学ロシア語科卒。時事通信社でモスクワ、ワシントン各特派員や外信部長などを歴任。2012年から現職。『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)など著書多数。

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(2022年2月23日掲載)


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