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左翼・革新・護憲 斗争スレ
876
:
チバQ
:2020/08/18(火) 17:31:01
信頼喪失のルーツ
記者会見する安倍晋三首相=2016年6月1日、東京・首相官邸
基本政策の大転換を政治家が「選択をする幅」だという村山の言い訳を振り返り、私は、今の安倍晋三首相の、この言葉を思い出した。
「これまでのお約束とは異なる、新しい判断だ」
2016年6月1日の会見で、すでに法律で2017年4月に消費税率10%へのアップが決まっていたのに、2年半も延期することを表明した時のものだ。14年に1度延期し、「再び延期することはない」と明言していた。しかし、個人消費が伸び悩み、アベノミクスの限界も指摘される中での自己防衛戦略でもあった。
公約や法律を無視する権力者の「新たな判断」を許すルーツは、村山が言う「選択をする幅」にもすでに見られていたのだ。
しかし「公約」とは言葉による公的な約束だ。そして、政治とは言葉の文化であり、そこには連綿と蓄積された歴史や精神が言葉によって継承されているはずだ。そうでなければ政治から歴史が消滅する。人間はぶつ切りされた時間空間に漂う浮き草となる。そして「公約」という言葉の意味が、時々の政治家が「選択をする幅」によってゆがめられ、「新しい判断」によって変化するのであれば政治の言葉は無意味化し、信頼は失われる。
「非自民」から「自民との連立」へ。これは社会党にとって生き残りのための究極のリアリズムだったのだろう。しかし、この後、数年足らずで、社会党は消滅状態になっていく。それは決して小選挙区制の影響だけではないと私は考える。村山らが政治から言葉が持つ秩序を奪い、むしろ言葉を弄した欺瞞を政治文化に植え付けたことへの当然の報いではなかったか。
ただ一つ、党消滅という犠牲を払ってでも、社会党には守りたかったものがあるようだ。村山は「非自民」から「自民との連立」への豹変の経緯を振り返り、こう語っている。
「(細川政権の)中はバラバラで、寄せ集めだから心棒がない。どうしても一部の者が権力を握って壟断するような姿になる。それでは政権はうまくいかない。正直言って、僕は言い訳ではなく、まだ自民党の方がましだと思ったな。(中略)政権を運営する民主的なルールについて彼らはある程度心得ている」(「証言録」)
戦後の自社対立の政治は、表で闘い裏で手を握る「自社なれ合い政治」とも揶揄されてきた。村山たちは、その「なれ合い」を否定し、「権力を握って壟断」した小沢のリーダーシップに耐えかねて、「なれ合い」に戻ってきた。 しかし、建前をかなぐり捨てて、なれ合いながら守ろうとした「心棒」は、この後、10年もしないうちにメルトダウン(炉心溶融)することになる。それは、皮肉なことに「左派リベラリズム」を吸収した、「右派リベラリズム」の衰退でもあった。(敬称略)【時事通信社「地方行政」2020年7月2日号より】
菊池正史(きくち・まさし)日本テレビ政治部デスク。1968年生まれ。慶應義塾大大学院修了後、93年日本テレビ入社、 政治部に配属。旧社会党、自民党などを担当し、2005年から総理官邸クラブキャップ。11年から報道番組プロデューサー等を経て現在は政治部デスク。 「著書に「官房長官を見れば政権の実力がわかる」(PHP研究所)、「安倍晋三『保守』の 正体」(文藝春秋)などがある。
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