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自民党スレ

8265チバQ:2022/08/21(日) 21:46:10
■起用されなかった「影の主役」――福田前総務会長と菅元首相

 それにしても話題を集めようがない布陣である。わざわざお盆休みの前に人事を前倒しして、夏休みの間に人事があったことを忘れてもらいたいという狙いを込めているのではないかと勘繰りたくなるような人選だ。

 では、今回の人事が政局的に何の意味もなかったのかというとそうではない。

 今回の意味は「起用された人」よりも「起用されなかった人」に注目しなければわからない。それは福田達夫前総務会長(安倍派)と菅義偉前首相(無派閥)だ。今回の「影の主役」はこの二人だった。

 この二人を外す人事の意味をより深く理解するには、安倍亡き自民党で随一のキングメーカーとなった麻生氏と、麻生氏を後ろ盾に首相の座をつかんだ岸田首相の二人が描く今後の政局の道筋についてあらためて確認しておく必要がある。

 参院選が終わり、しばらく国政選挙はない(次の参院選も2025年夏。衆院議員の任期満了は2025年秋。永田町では国政選挙を気にすることなく政権運営できる「黄金の3年間」とささやかれている)。

 岸田首相の自民党総裁任期は2024年秋まで。当面は選挙を気にすることなく政権運営に専念できる。岸田首相と麻生氏にとって今回の人事で国民的人気を引き寄せ、内閣支持率を引き上げなければならない切迫した事情はない。

 むしろ二人にとって今必要なのは、自民党内の基盤を強固にすることである。その意味で今回の人事が「国民向け」とはならず、「党内向け」になったのは当然の帰結であったといえるかもしれない。

■福田氏が総務会長を外された意味

 麻生氏には野望がある。祖父・吉田茂の直系である池田勇人が旗揚げした老舗派閥・宏池会は清和会支配のなかで分裂・弱体化した。その流れをくむ麻生派、岸田派、谷垣グループを再結集して「大宏池会」を再興し、清和会をしのぐ最大派閥に躍り出て、伝統ある自民党史に新たな章をつくることである。

 岸田政権発足後、安倍氏の求める「高市幹事長、萩生田官房長官」の人事案を拒絶し、安倍氏の地元・山口県の政敵である岸田派ナンバー2の林氏を外相に抜擢してポスト岸田の一番手に位置付ける人事を断行した。

 さらには清和会の安倍系と福田系の抗争の歴史を踏まえ、福田赳夫・康夫元首相に続く三代目の福田氏を自民党総務会長に、松野氏を官房長官に抜擢し、安倍氏の影響力をそぐ人事を露骨に展開した。安倍長期政権下で続いた安倍氏と麻生氏の蜜月関係は最大派閥の座をめぐる駆け引きが激化し、すでに終わりを告げていた。

 参院選後の内閣改造・党役員人事は麻生氏にとって、もともと清和会支配を終焉させ、大宏池会再興を進める第一歩に位置付けられるものだった。

 そこで福田氏を重要閣僚に抜擢して安倍氏後継の最有力候補に引き上げ、清和会内部の安倍系と福田系の抗争をあおり弱体化させていくシナリオを描いていたのである。

■安倍派を弱体化させるシナリオは不要になった

 そこへ予期せぬ事件が起きた。安倍氏が凶弾に倒れ、清和会はリーダー不在となったのである。安倍氏は三度目の首相返り咲きの芽を残すため、後継者を絞っていなかった。

 安倍系筆頭格である下村氏をはじめ、安倍氏のお気に入りだった稲田朋美元防衛相、衆院に鞍替えして総理総裁を目指す意欲をみせている世耕弘成参院幹事長、萩生田氏、西村氏ら安倍系に加え、福田系の福田氏や松野氏を含めて、清和会は安倍氏後継をめぐる群雄割拠の内部抗争で岸田首相や麻生氏が外から手を突っ込まなくても自滅しそうな状況に陥ったのである。

 しかも安倍氏をはじめ清和会全体と旧統一教会の濃密な関係が露見したことで清和会は身動きがとれない状況になった。

 下村氏は文部科学相時代に旧統一教会の名称変更を認めたことに批判が殺到し、福田氏は記者会見で自民党と旧統一教会の関係が「何が問題かわからない」と言い放って集中砲火を浴びた。

 清和会は支柱を失って崩壊状態となり、当面は集団指導体制をとることを決定。求心力は大幅に陰り、岸田首相と麻生氏にとっては大宏池会再興を進めて清和会に取って代わる絶好の機会が訪れたのだ。


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