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自民党スレ

6752チバQ:2021/05/20(木) 10:27:35
「広島で敗北」の大きすぎる余波
岸田文雄元政調会長[Photo by gettyimages]

 というのも広島にはかつての池田勇人元首相に代表される強固な地盤があり、2019年参院選では、与党自民党の公認候補であった、河井杏里氏と溝手顕正氏の票を足して56万票以上を集めていた。対する野党候補は33万票にも満たず、共産党の7万票が上乗せされたとしても野党候補には負けないという計算があった。

 広島の選挙で、与党自民側も決して負けられない理由があった。それは広島1区選出の岸田文雄前政調会長の存在である。選挙直前の3月27日に自民党広島県連の会長に就任した岸田氏は、2019年参院選で自派の溝手氏が落選したことで、「岸田は選挙に弱い」という風評を立てられ、それが2020年の自民党総裁選で足を引っ張り、思ったように支持が広がらなかったという評価もある。

 そのため、今回の選挙を勝ち抜いて不名誉な風評を払拭することを目指していたという側面もあった。「ポスト菅」を狙う岸田氏にとっては、この選挙で勝つことで、そのポジションを確実なものにできる、まさに千載一遇のチャンスでもあった。そこで会長就任前に「先頭に立つ」という決意を表明し、今回の補選に全力を注いだのであった。

 2012年政権奪還以降の「安倍―菅」政権の政策を継続し、ポスト菅の一番手を確実にすると見られた岸田氏だったが、その戦略は、選挙結果によって打ち破られた。岸田氏の肝いりで行われた再選挙の結果、3万票以上の差を付けられて敗北することとなったのである。河井夫妻の「政治とカネ」の問題があったとしても、伝統ある宏池会の強固な地盤を持ち、「ポスト菅」の有力候補であった岸田氏の指揮の下での敗北の影響は大きいといえる。

 特に岸田氏にとって、お膝元の広島で敗北したことは、驚きをもって受け止められた。投票結果を細かく見れば、岸田氏の選挙区である衆院広島1区ですら、複数の行政区で野党候補に敗北している。

 これによって岸田氏は「選挙に弱い」「地元ですら勝てない」という評判が強まり、復権は遠のいたという見方もある。つまり岸田氏にとっては、自らの選挙区ですら「選挙に勝てるカオ」ではない、ということを再確認する結果となってしまった。

 菅首相が3選挙に敗北し、「選挙に勝てるカオ」の資質を不安視されるならば、自民党は次の総裁候補を選ばなければならない。しかし、ポスト菅の最右翼であった岸田氏も「カオ」ではないとすると、自民党のどこに、選挙に勝てる新しい総裁候補がいるのだろうか。この選挙結果は、そうした構造的な問題を明らかにしたのである。

自民党内に「ポスト菅」が見当たらない
石破茂元幹事長[Photo by gettyimages]

 この3選挙と直近の地方選挙は、菅首相の「選挙に勝てるカオ」としての資格に疑問符を付けるという結果となった。さらに「ポスト菅」として、「安倍―菅」路線を継承することが出来る岸田氏にも、マイナスのイメージを付けて終わった。

 現総裁の菅氏も有力候補の岸田氏も「勝てない」となると、それでは「選挙に勝てるカオ」たる資質のある候補者はいるのであろうか。「選挙に勝てるカオ」を探して、党内を見渡してみても、残念ながら、現状では突出した「ポスト菅」たる政治家は現段階では見えてこない。

 つまり、自民党内を見て、有力な次期首相候補が見当たらないという日本政治の問題点が、この菅政権初の国政選挙での敗北からあぶりだされてくるのである。


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