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自民党スレ

4236チバQ:2020/07/21(火) 14:39:00
 世耕の苦言に安倍はこう応じた。

 「この忠告を拳々服膺し、そして野党の皆さま方からもですね、謙虚で丁寧な総理大臣だと言っていただけるように努力を重ねてまいりたい」

 しかし、その舌の根も乾かぬうちに、直後の国会審議でもやじを飛ばし続けた。

 加計学園の問題をめぐって、野党系無所属の今井雅人が、萩生田光一文部科学相の関与をうかがわせる文書を取り出して追及すると、席から「あなたが作ったんだ」と指をさして発言し、国会を混乱させた。

 また、高市早苗総務相が2016年に放送局への電波停止の可能性に言及したことについて質問した立憲民主党の杉尾秀哉に対しては、突然「共産党!」と叫んで、委員長に注意される一幕もあった。

 与党にでさえ「まるで子どもの口喧嘩」とあきれる議員も多い。とにかく安倍は第2次政権が発足してからというもの、歴代首相にはなかった「やじ将軍」ぶりを発揮している。

 なぜ安倍は批判されようが、忠告されようが、やじをやめないのか。かつて病に倒れ、どん底を見た人間ならではの捨て身の新境地なのだろうか。その開き直りによって野性が解き放たれ、怒りをコントロールできないのだろうか。

 しかし、安倍が意識をしてか、しないでか分からないが、このやじは、右派ポピュリズム(大衆迎合主義)を魅了する強力な武器となっている。

強くありたいという精神





参院予算委員会で野次に苦言を呈す安倍晋三首相=2014年2月5日、国会内
 安倍を支持している右派ポピュリズムは、権力への抵抗に軸足を置く左派ポピュリズムとは対照的に、国家権力や権威との一体化に快感を抱き、人々を統制しようとする強さに憧れる。だからこそ、野党への敵意を剥き出しにしてやじり返し、「安倍辞めろ!」と叫ぶ国民にも口角泡を飛ばす「強い安倍」を見ていると爽快な気分になり、快感に浸るのだ。

 水島治郎の著作「ポピュリズムとは何か」(中公新書)では、欧米で台頭した右派ポピュリズム政党が分析されている。そのリーダーたちのスタイルとしての特質に「大胆かつ粗野な言葉使い」があるという。その最たる者がオランダで「自由党」を率いるヘールト・ウィルデスで、閣僚や与党議員に「臆病者」「田舎者」「番犬」といった罵詈雑言を浴びせ、「議会にストリートの言葉とスタイルを持ち込んでいる」と、指摘されたそうだ。

 この「崩壊したマナー」が、左右を問わずポピュリズムと親和性がある。既存の体制と闘うためには、既成勢力が構築してきた「常識」を突き破り、「タブー」を破壊しなければならない。そこに不満分子は魅了されていく。

 ただ、水島によると左派ポピュリズムは「大衆を可視化して支配エリートに圧力をかける」手法だった。まさに戦後日本の労働運動や、学生運動がその典型だろう。

 これに対し、現在、台頭している右派ポピュリズムは、「メディアやインターネットを通じ、内心で不満を鬱積させている『サイレント・マジョリティ』に訴え、その共感を呼ぶことで」支持を集めるという。「サイレント・マジョリティ」は街頭でデモなどしない。テレビに映し出される「やじ将軍」を見て興奮し、SNS(インターネット交流サイト)で「左派」や「中国、韓国」にゲスな言葉を浴びせ、鬱積した不満を発散させるのだ。

 その不満は、戦後日本の「リベラル保守」を支えてきた「エリート」や「インテリ=知識人」への不満であり、理性的で抑制的な議論をしようと努力する協調型システムへの不満なのだろう。

 内閣総理大臣が、頻繁にやじを飛ばすという行動は、「リベラル保守」を支えてきた「エリート・インテリ」たちには見ることのできなかった行動様式だ。子どもの頃から「他人の意見をしっかり聞け」「わがまま言うな」「喧嘩してはいけない」「弱い者をいじめるな」「言葉遣いに気を付けろ」と「大人のマナー」を教育され、勉学に励んで偏差値の高い大学に入学し、あるいは苦労してたたき上げて実績を残し、自分の実力で社会的地位を築いた「エリート・インテリ」たちには受け入れてもらえない、むしろばかにされ、蔑まれ、否定されるものだ。


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