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情報メディア綜合スレ
395
:
とはずがたり
:2017/06/08(木) 23:03:40
>>394-395
この二人が入ったフラタニティこそが、「デルタ・ハウス」です。
色々な人種がいて、ビールばかり飲んで、遊びまくっているフラタニティ。
「デルタ・ハウス」に訪れるところから、物語が動き始めるのです。
「デルタ・ハウス」にいる人たちは、肌は白くても髪が黒かったり、肌が浅黒かったり、いずれにしても、白人ではない人たちが寄り集まってできた集団であるところがポイントです。
そのカウンターカルチャー前の人たちが、金髪で青い目のやつらを、おもしろおかしく倒していくというのが、本作品の見所となっているのです。
さて、このブログでも「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」で取り上げた、ジョン・ミルトンの「失楽園」が、「アニマル・ハウス」でも重要な意味を持ちます。
この映画は、学内で問題ばかり起こすフラタニティが、退学させられることに対しての抗議として、むちゃくちゃを行うという物語ですが、その一方で、さきほども書いたように、当時のアメリカの社会情勢を描き、その価値観に守られていた若者(ここでいう、オメガ・ハウスの優秀で真面目な生徒たち)と、伝統にしばられない世界へ飛び出していく若者(デルタ・ハウスの破天荒な生徒たち)、という対立構造にもみえるようにできています。
劇中で、ドナルド・サザーランド演じる先生が、授業の中で、ジョン・ミルトンの失楽園について語ります。
「一番の魅力的な人物は誰だ」
黒板にチョークで書き付けます。
S A T A N
サタン。
失楽園の主人公である、ルシファー。神にはむかうサタンです。
「服従するするよりも、自由に戦って敗北することを選ぶ」
それこそが、「アニマル・ハウス」のテーマに違いないのです。
倒壊する価値観
「デルタ・ハウス」のメンバーは、最後にとんでもない仕返しを考えます。
それは、度を越したいたずらなのですが、それこそが、世間に対する意趣返しだったわけです。
その中で、ムダに張りぼてをつけた車が動いているのですが、それに鎖をつけて壊すシーン。
このときに、電柱が倒れてくるのですが、その電柱は、どうみても「十字架」にしかみえないシルエットになっています。
この場合、そのシルエットは、古い価値観が倒れていることへのメタファーとして捕らえることができると思います。
コメディの中に、権力者や社会に対して反抗していく精神をみることができるのが、「アニマル・ハウス」の素晴らしいところです。
ちなみに、「アニマル・ハウス」の原題は「National Lampoon's Animal House」です。
国民(国家)の風刺アニマル・ハウスといったところでしょうか。
アニマル・ハウスは、校長がデルタ・ハウスのことを、動物園みたいだというあたりからきていると思います。
しかし映画を見た後には、デルタ・ハウスの人間よりも、人を差別する人間のほうが、実はアニマルなのではないか。そんな問いかけにもなっているように思えます。
「アニマル・ハウス」は、オチこぼれが優秀な学生たちや先生たちをぎゃふんといわせるという風に見ることもできますが、その背景や、意味がちらりとでもわかることで、より一層面白くみることができる良作です。
以上、「フラタニティ(差別)を壊すにはコメディで/アニマル・ハウス」でした!
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