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情報メディア綜合スレ

318とはずがたり:2016/11/01(火) 21:41:01
>>317-318

暗黙の了解事項
電通は自殺者を2人も出したことでセンセーショナルに扱われているが、これはもちろん氷山の一角だ。広告業界に身を置いた筆者の肌感覚でいえば、月の残業時間が100時間というのはまだましな方だ。月20日勤務として一日当たりの残業時間は5時間の計算だが、業界内ではまだ少ないと感じる人が多いだろう。仕事が立て込めば日付が変わるまで残業し連日タクシー帰宅(かつてのようにタクシー代も支給されにくくなっているが)、休日出勤も当たり前の世界だ。このような勤務実態は労働基準監督署ではよく知られており、広告代理店は常に目を付けられており、改善すべき点として頻繁に指摘されている。

だがオーバーワークは暗黙の了解事項であり、「当たり前」とする思考が蔓延している。このことこそが問題なのだ。

会社側の勤務記録が事実とは限らないことも怖い。会社側の総労働時間規制のルールを超えた場合も、記録上は帰宅として処理し、実際は残業(サービス残業というようより自主残業といえるもの)する場合も多々ある。

そのため過労死をした場合に遺族が労災申請できるように、会社側の記録とは別に実際の勤務時間を手帳にメモしておくといい、といった笑えないアドバイスもあるほどだ。

このような環境で自殺に至らずとも病んでいる人や自主退職する人が業界内では相当数いることは想像に難くないが、表面化することはほとんどない。これが常態化・常識化していることこそがこの業界の問題なのだ。今回はたまたま表面化・問題化しただけだと受け取る人が業界内では多いだろう。

今回の件で同業他社も非常に敏感になっている。労働時間の管理の徹底はもちろん、定期的なモニタリングや産業医によるカウンセリングを強化している。だがこれらはいずれも対処療法的なものでしかない。時間と手間ばかりがかかる業務の仕方や、長時間労働をよしとする評価の仕方を根本的に変えなければ、状況は変わらないままだ。

多くの広告代理店が「人がすべて」、「人が最大の財産」と謳っているが、いまは社員の過重労働という犠牲に支えられているのが実態だ。時代の半歩先を行かなければならないとされる広告業界だが、その働き方はまるで昭和のままで止まっているようだ。果たして、昭和が終わって30年余り経った今でも過去と同じ働き方(あるいは働かせ方)をしているこの業界に、今から大きな変革を期待できるだろうか?(戸神雷太、広告業界出身のコンサルタント)


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