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情報メディア綜合スレ

102建設的与党らいおんはーと ◆S3/.7DxKSg:2010/04/19(月) 22:22:09
松蔭だけでなく、幕末の思想家の経世論は概ねこの傾向が顕著で、洋式化によって帝国主義エクスパンション(大日本主義)を目指している。
弱肉強食の戦国の世界観が前提だった。問題は、この観念と思想に動かされた歴史をどう見るかというところにある。
実際のところ、安重根的な東洋平和論の理想は、現実の国家経営の政策選択において難しかったかも知れない。そういう声が多いだろう。
しかし、同じ思想的問題は実は現在でも続いていて、われわれにおいて問われ続けているのである。
具体的には憲法9条の理念がそうだ。中江兆民の『三酔人経綸問答』を読むと、憲法9条の戦後民主主義的な思想が、
日本の国家経営の選択レベルの問題として、すでに明治初期から存在していたことがわかる。そういう選択もあったのだ。
理想に挑戦する政治の方向を選ぶこともできた。帝国主義列強の弱肉強食の環境の所与は、決して政策選択の絶対的命題ではなく、その条件があったからと言って、
日本の半島大陸侵略を完全に正当化できるものではない。やむを得ない必然的で合理的な選択だったとは言えない。
それを正当化することは、冷戦期の極東の現実があったから核持ち込みは仕方なかったとする認識に繋がる。
日米安保は戦後日本の平和と安全に貢献したとする神聖化に繋がる。
日米同盟の重要性を絶対視して、沖縄に普天間基地の代替施設を作るべきだとする発想に繋がる。
「現実主義」の名の下に、支配者側が受け入れさせようとする既成事実の承認と屈服に繋がる。
このことは、番組で紹介された第2次日韓協約を合法とする歴史認識にも関わる。

形式的合法性の根拠と当時の帝国主義の国際政治の前提があったから、第2次日韓協約を合法としてよいかという歴史認識の問題である。
そう言えば、ソウルを旅したとき、仲良くなった男と酒を飲み、盛り上がってこんな会話をしたことを思い出す。
I have one proposal. If we take common currency, it must be printed Ito Hirobumi on one side, and An Chung-gun will be on another side. How about ?
彼は、It's good idea と応じてくれた。やさしい、いい男だった。そうだ、思い出した。私が世宗(セジョン)のことを知らないと言い、
彼が財布の中の韓国の紙幣を見てみろと言い、そこからこの話になったのだった。楽しい明洞の一夜だった。
仁川空港から旅行社の車がソウル市内の中心部に入ったとき、あちらこちらに銅像が立っていて、ガイド氏に「あれは有名な人ですか?」と聴くと、
植民地時代に日本の要人に爆弾を投げつけた烈士だという答えが返ってきた。どの名前も聞いたことがなかった。
韓国では有名な独立闘争の英雄で、誰でも名前を知っているのである。ブッシュの「テロとの戦争」が始まったとき、
韓国は左派政権に変わり、基地撤去を求める反米闘争が盛り上がったが、あの頃、世界中で「テロリスト」の言葉(米国流の政治的用法の)が流行ったときは、
韓国は具合が悪いだろうなと同情したことがある。「テロリスト」の存在なくては韓国の近代史は物語として語れない。
日本の侵略と植民地支配に抵抗した義士こそが韓国近現代史の主人公である。
今は、ブッシュ流の「テロリスト」の言説が影を潜め、韓国も面倒な気分ではなくなったのか、韓国はすっかり親米国家に変わっている。

日本人が時間を無駄にしている間に、周辺の状況は先へ先へ進んで行き、理想に近づく機会を失って行く。


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