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蟲づくし・禽づくし・獣づくし・魚づくし

438とはずがたり:2015/04/29(水) 11:59:58

クマムシ:地球最強の多細胞生物 その生態と耐性の秘密
http://mainichi.jp/select/news/20150409k0000e040161000c.html
毎日新聞 2015年04月09日 10時28分(最終更新 04月09日 10時56分)

 人間や他の生物が生きられない強い放射線や絶対零度に近い極低温、真空などの過酷な環境に耐えられる虫がいるという。市街地のコケの中にもいるクマムシだ。「クマムシ博士」こと堀川大樹さん(37)らに、「小さな怪物」の秘密を聞きに行った。

 「複雑なシステムを持つ多細胞生物の中では、クマムシが地球最強だと思う」

 姿形や動きの「かわいらしさ」からクマムシの魅力にとりつかれ、米航空宇宙局(NASA)宇宙生物学研究所、パリ第5大などを経て現在も慶応大SFC研究所で研究を続ける堀川さんは断言する。乾燥や凍結、放射線に強い生き物は、他にも昆虫の「ネムリユスリカ」が知られるが、幼虫のときに限られる。

 クマムシは8本の足でクマのように歩くことから、この名が付いた。昆虫ではなく、「緩歩(かんぽ)動物門」に分類される。緩歩動物にはクマムシの仲間しかいない。

 過酷な環境に耐えられる秘密は、体をカラカラに乾燥させる点にある。周囲の空気が乾燥してくると、人間などは水分を逃がさないようにして体を守る。しかし、コケなどにすむクマムシは脱水して「乾眠状態」に入る。この時、体の水分はほとんどなくなり、生命を維持する代謝活動は停止した状態になる。通常は体表から酸素を取り入れているが、乾眠状態になると酸素すら必要としない。雨が降って水分を吸うと、10分ほどで元の状態に戻って動き出す。これを繰り返して生き延びる。

 クマムシの耐性については、国内外で数多くの実験がなされてきた。堀川さんも、乾燥に強い「オニクマムシ」が5000〜7000グレイの放射線をあてても生存することを確かめた。人間の致死量の1000倍に相当する量だ。

 堀川さんは「普通の生物は乾燥すると遺伝子が傷付くが、クマムシは傷つかないように保護したり、修復したりするメカニズムが働いているようだ。放射線も遺伝子を傷付けるので、同じ仕組みで体を守っていると考えられる」と説明する。

 クマムシのように遺伝子の損傷を防げれば、老化やがんを予防できるかもしれない。乾燥しても元に戻れる仕組みは、臓器などの常温保存技術につながる可能性もある。

 東京大などのグループは最近、脱水時に細胞や細胞内の小器官などを守っているとみられる遺伝子4種類を見つけた。このうち3種類はクマムシにしかなく、乾燥に弱い他の生物やヒトの培養細胞に加えてみて、乾燥に強くなるかどうかを研究中だ。

 国枝武和・東京大助教(極限生物学)は「クマムシが生命活動を示さない状態から復活する過程で何が起きているのかを調べ、生命とは何かという根本的な疑問にも迫りたい」と話す。【下桐実雅子】


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