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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

982とはずがたり:2014/04/21(月) 15:31:52
>>981-982

 ただし揚水式の水力発電は火力などによる余剰電力を利用して水をくみ上げるために、通常は再生可能エネルギーとはみなされない。神流川発電所のすぐ近くでは別の水流を使って小水力発電も実施している。2011年11月に東京電力が運転を開始した「虎王(とらおう)発電所」である(図4)。

 ダムの上流から神流川発電所を迂回する水路を造り、一定量の水を流し続けて発電機を回す。発電規模は270kWと小さいものの、揚水式と違って常に発電できる点がメリットだ。年間の発電量は160万kWhを見込み、一般家庭で約450世帯分の電力を供給することができる。

 最近ではダムに貯めた水の一部を流して下流の環境を保護することが義務づけられている。従来は放流するだけで発電に使われることはなかったが、利用価値の高い再生可能エネルギーとして小水力発電を導入する事例が増えてきた。ダムがある場所では必ずと言ってよいほど実現できるため、これから数多くのダムの周辺に広がっていくだろう。

 群馬県では2013年1月に「電源群馬プロジェクト」をスタートさせた。豊かな水に加えて太陽光とバイオマスを活用した発電設備を早期に拡大することが目的だ。特に自治体や民間企業が所有する施設や遊休地を発電事業者とマッチングさせることに力を注ぐ。

 その先行事例になったのが、県の中部にある榛東村(しんとうむら)の「ソフトバンク榛東ソーラーパーク」である(図5)。村が所有する3万6000平方メートルの土地に、2.4MW(メガワット)の太陽光発電設備を導入して2012年7月から運転を開始した。これを皮切りに2013年に入ってから各地でメガソーラーの建設計画が始まっている。

 バイオマスの分野でも大規模な発電所が動き出した。群馬県を代表する榛名山(はるなさん)のふもとで、2011年9月に「吾妻(あがつま)木質バイオマス発電所」が発電を開始した(図6)。県内を中心に年間に約13万トンの木質資源を集約して燃料に利用する。

 発電能力は13.6MWもあり、木質バイオマスだけを燃料に使う発電設備としては国内有数の規模になる。年間の発電量は8500万kWhに達し、一般家庭で2万4000世帯分にのぼる大量の電力を供給することができる。

 群馬県は2021年度までにバイオマスの利用率を大幅に向上させる10年計画を実行中である。農業・畜産・木質・食品・排水の5項目で未利用の資源を分析して、燃料などに再利用する施策を進めているところだ。中でも畜産資源と木質資源の利用可能量が多く、畜産業や林業と連携した再生可能エネルギーの導入プロジェクトが山間部を中心に広がりつつある。


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