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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

927とはずがたり:2014/04/14(月) 21:03:13
>>925-926
 同様の試みは家畜の糞尿を使ったバイオマス発電でも始まっている。畜産業と自治体が共同で発電事業に取り組み、売電収入の一部を畜産業に還元する。この方法によって糞尿を継続的に調達しながら、畜産業の収入増につなげることが可能になる。

出所を証明できないと最低の買取価格に

 バイオマス発電の事業者にとって、燃料の確保と同様に厄介な問題が分別だ。自治体などが家庭や企業から収集した廃棄物の焼却施設を利用して、バイオマス発電を導入する事例が増えている。これまで利用していなかった焼却の際の熱を使って発電する方法であり、典型的な再生可能エネルギーと言える。

 ただし固定価格買取制度では、生物由来の燃料で発電した電力だけが買取の対象になる。生ごみは「一般廃棄物」として対象に含めることができるが、プラスチックなどは除外する必要がある。両者を混焼する場合には、買取の対象になる廃棄物の比率を正確に算定しなくてはならない。

 さらに面倒なことに、使用する燃料の出所を示す証明書が必要になる。その点で最も手間がかかるのは、買取価格の差が大きい木質バイオマスの場合だ。木材の出所を証明する書類のほかに、その木材をチップに加工した時点でも証明書を用意しなくてはならない(図3)。

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図3 バイオマス発電の買取に必要な燃料の出所証明。出典:資源エネルギー庁

 木材の出所から発電所までの流通経路が複雑になっていると、各段階の証明書をすべて整えておく必要がある。適切な証明書を用意できなければ、買取価格が最も低いリサイクル木材による電力と判断されてしまう。高い価格で調達した未利用材を燃料に使っていても、安い価格で売電することになるわけだ。

燃料の配送や加工の時にもCO2を排出

 本来は火力発電の一種であるバイオマス発電を再生可能エネルギーとみなす理由は、「カーボンニュートラル」の概念に基づいている(図4)。木や草などの植物が光合成によって二酸化炭素を吸収する効果をもとに、火力発電で発生する二酸化炭素を相殺する考え方である。

 とはいっても実際の発電設備からは燃焼時に大量のCO2を排出している。地球温暖化を防止する観点からは、バイオマス発電でもCO2排出量の削減に取り組むことが望ましい。すでに石炭火力などで実用化が始まっている「CO2分離・回収」の設備を実装する方法が主な対策になる。

 もうひとつ注意すべき点は、燃料の運搬・加工・貯蔵などの工程で排出するCO2である。例えばトラックで長距離に燃料を運ぶと、ガソリンの燃焼によってCO2を多く排出してしまう。できるだけ狭い地域の中で燃料の調達から発電まで完結する体制を作ることも、バイオマス発電の重要な課題と言える。


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