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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

822とはずがたり:2014/03/25(火) 18:26:05
太陽光バブル最前線・九州
メガソーラー乱開発で「エコ」と矛盾も
2014年02月21日(Fri)  WEDGE編集部
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/3608

「空枠取り」と「小分け」の横行

 過熱するソーラーバブルのなかで、事業者はどんな動きをしているのか。

 大分県下でナンバー1の太陽光発電施工実績を持つ日出(ひじ)電機(速見郡日出町)は、FIT開始1年ですでに自社所有で7000kW、顧客所有(日出電機はO&M〔運転管理・保守点検〕を受託)で1万5000kWを設置した。14年7月には累計で自社2万3000kW、顧客4万5000kWにまで伸ばす予定だ。

 4〜5年で自社発電所を5万W規模に拡大したいと言う同社の渡邉浩司専務は、「土地の仕入れがカギ。地場の強みを発揮できる。よい情報が入ったら、多少のリスクはあっても即金で買うくらいのスピード感が必要」と語る。

 同社は長らく電設業を営み、早くから住宅用太陽光を手掛け、この分野に地の利があった。11年夏、菅直人首相(当時)がFITに言及すると、直ちに実験設備をつくって予行演習を始めた。国内外の代表的な太陽光パネルを並べ、出力特性の把握を行ったと言う。

 しかし、日出電機のようなまっとうな競争力を磨いている事業者ばかりではないようだ。小誌13年4月号、10月号で既報のとおり、FIT開始後目立つのは「空枠取り」「ブローカー」「小分け」といった、制度の間隙を突く体の悪い「小銭稼ぎ」である。

 42円/kW時という、世界最高の買取価格(12年度)を確定させるために12年度中に書類申請だけ行い、太陽光パネルの価格低下を狙って意図的に運転開始を遅らせるのが「空枠取り」。当初から発電事業をする気はなく、42円だけ確定させて、土地や買取価格の権利を転売するのが「ブローカー」。50kW未満の低圧連系であれば、数百万円かかるキュービクル(高圧受電設備)が不要、年間50〜70万円かかる電気主任技術者が不要、電力会社との系統接続の事前検討が不要(21万円の費用も不要)だから、例えば1万kWのメガソーラーを49.9kW×200件に分けるのが「小分け」である。

 九州各地で、小分け案件は散見された。やたら電柱が多いので素人でも一目でわかる。数十の分割はざらにあった。小分けにすると、事業者が負担すべき柱上変圧器等の系統対策コストが需要家負担になってしまう。

 空枠取りは、経済産業省が重い腰をあげてようやく昨年秋から実態調査を始めた。発電に必要な設備を発注していないなど悪質な業者は認定を取り消すという。しかし、あまりに数が多いため、対象は400kW以上の設備だけだ。小分けは調査すらしないという。「一度出した設備認定を取り消すわけだから、あるラインで線引きし、客観的かつ同じ基準で厳密な調査を経る必要がある。今回の調査で400kW未満など他のことには手を出せない」(村上敬亮・資源エネルギー庁新エネルギー対策課長)。


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