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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

660とはずがたり:2013/05/14(火) 17:36:16
>>659-660
 ●ブラックボックス

 国内の送電網は、東電や関西電力など電力大手10社が地域ごとに独占している。固定価格買い取り制度は法律で、再生エネ事業者から申し出があれば、送電網に接続することを電力会社に義務付けた。ところが実際には、電力会社が接続を断る例が相次ぐ。

 再生エネを推進する「自然エネルギー財団」(東京)は2月、国内の太陽光発電事業者252社にアンケート調査を実施した。回答した79社のうち約2割にあたる15社が電力会社から接続を拒否されたことがあると答えた。主な理由の一つが「送電網の容量オーバー」だった。

 法律は、電力会社に接続を義務付ける一方で、「円滑な供給の確保に支障が生ずる恐れがある時」は例外を認めている。天候に左右されがちな再生エネが送電線や変電所の許容量を上回れば、電圧が不安定化するから、というのが理由だ。

 しかし、実際に許容量がどれぐらいあるかの情報は、送電網を管理する電力会社が持っていて、公開されていない。調査に応じた都内の太陽光事業者は昨年12月、東日本のある市で1000キロワット弱の発電所を計画。送電網へつなげてもらうよう電力会社に申し出たところ、「既に2件の申請があり容量オーバー」と拒否されたという。事業者は「たった1000キロワット弱つなぐだけで本当に不安定になるのか。外部から検証できないブラックボックスになっている」と不満を隠さない。

 「金額は言い値。断る理由も勝手。接続できるかは電力会社の気持ち一つだ」。九州を中心に太陽光発電などを手掛ける「芝浦グループホールディングス」(北九州市)の新地哲己会長は訴える。昨年、福岡県みやま市でメガソーラーを計画し、近くの変電所まで送電線の敷設を九州電力に申請したところ、「半年以内に敷設したければ、明日までに約2億円を振り込むように指示された」という。指示通り支払ったが、新地会長は「そんな要求に応えられる事業者がどれほどいるか。新規参入者への嫌がらせではないか」と憤る。

 これに対し、九電は「個別契約については話せないが、再生エネを阻害することはない」と話す。

 自然エネルギー財団の大林ミカ・ディレクターは「電力会社が国内の送電網を独占していることが問題で、根本的な解決策は発送電分離。だが、それを待っていては再生エネ普及は遅れる。誰もが送電網を公平に利用できるよう透明な仕組みに早く改めるべきだ」と指摘する。【阿部周一】

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 ◇発送電分離

 電力会社が一括して管理してきた電力事業を発電部門と送電部門に分け、それぞれ別の事業者に担わせること。新規参入者も送電網を公平な条件で使えるようになるため、市場競争が活発化し、再生可能エネルギーの普及や電気料金の値下げにつながるとされる。東電福島第1原発事故を受け、見直しの機運が高まった。政府は今月2日、18?20年をめどに分離することを閣議決定した。


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