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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

4579荷主研究者:2021/11/27(土) 23:00:24

https://www.sakigake.jp/news/article/20211019AK0006/
2021年10月19日 9時18分 秋田魁新報
バイオマス原料試験栽培、東北電力 秋田火力構内で3種類

東北電が栽培している植物の畑。左の背が高い植物がソルガム、右がエリアンサス=1日、秋田市飯島の秋田火力発電所構内

 東北電力は秋田市飯島の秋田火力発電所構内で、バイオマス燃料「ブラックペレット」の原料となる植物の試験栽培に取り組んでいる。ブラックペレットは火力発電所で石炭と混ぜて燃やす「混焼」に利用でき、発電時の二酸化炭素(CO2)排出量の削減効果が期待できるという。脱炭素社会への対応を目指す取り組みの一環で、早ければ来年度にも、能代火力発電所での混焼の実証事業に活用したい考えだ。

 栽培している植物は、いずれもイネ科のソルガム、ジャイアントミスカンサス、エリアンサスの3種類。秋田火力構内にある約1600平方メートルの遊休地を畑に整備し、7月に計約700本分の苗や種を植えた。ソルガムは今月中に、ほか2種類は12月と来年2月に収穫する予定。

 収穫後は、加熱して半炭化させ、ブラックペレットに加工する。東北電によると、ブラックペレットは通常の木質ペレットより発熱量が10%ほど高く、使用量が少なくて済む。石炭にブラックペレットを10%混焼した場合、年間約30万トンのCO2が削減できるという。

 2023年度まで試験栽培し、肥料を与えたりマルチシートをかぶせたりして条件を変え、成長への影響を見るほか、収穫時の乾燥度や発熱量を調べる。燃料を自社生産することで、コスト削減と将来的な安定供給につなげる狙いもある。

 能代火力での混焼の実証事業については、本年度を採算性などの調査期間に当て、早ければ来年度から実際に石炭にブラックペレットを混ぜた発電を試験的に行う。24年度以降、本格運用に向けた検討に入り、混焼率の向上を図る考え。

 東北電によると、能代火力でブラックペレットを1%混焼するには、1基当たり年間1万4千トンほどの燃料が必要になる。自社栽培だけで全てのブラックペレットの原料を賄うのは困難なため、外部の調達先の確保も今後検討していくという。

 東北電は今年3月、CO2排出削減に向けた取り組みをまとめた「カーボンニュートラルチャレンジ2050」を策定。30年度のCO2排出量を13年度の4563万トンから半減させる目標を掲げている。

 担当者は「燃料の安定供給とコスト削減を図り、能代火力での混焼を通じ、50年のカーボンニュートラル実現に貢献したい」としている。


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