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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

4428とはずがたり:2020/11/25(水) 09:27:24
システムコストは量産で下がるが段々適地が減って立地コストが上がるのは当然だよな。
またイノベーションが耐久性という方向にも行く必要があるね。

風力発電のコストは上昇している
-英国からの報告-
2020/11/24
http://ieei.or.jp/2020/11/sugiyama201124/
温暖化の政策科学
杉山 大志
キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹

 「風力発電のコストは下がり続けている」という意見をよく聞く。しかし英国の「会計報告を調査した結果、実際にはコストは上昇した」、とする報告を紹介する。

 本稿は、英国の再生可能エネルギー財団(Renewable Energy Foundation、ジョン・コンスタブル所長)が2020年11月に発表した2つの大部にわたる報告書について、同財団の協力を得て筆者が作成した邦文による紹介である。報告の詳細については以下を参照頂きたい: 風力発電の経済学: レトリックと現実 (英語)
 論文の著者はエディンバラ大学スクール・オブ・エコノミクスのゴードン・ヒューズ教授である。2001年まで世界銀行のエネルギー・環境政策の上級顧問を務め、世界銀行の環境ガイドラインを担当していた。また環境政策の策定・実施に関して英国政府の顧問を務めた。専門は経済データの統計分析である。

 英国と欧州では、政策決定者と投資家が、低炭素排出の目標を達成するためとして、レトリックを弄している。
 すなわち彼らは、いま現在も将来も、風力事業のコストと性能は劇的に改善しつつある、としている。
 しかし、コストと性能に関するエビデンスを見ると、実態は全く異なる。再生可能エネルギーは、実際には非常に経済的・社会的に高くつく。

 この調査は、風力発電所を所有および運営する350社以上の監査済み会計報告から得られた実際の発電コスト(=資本費+運用費)のデータに基づいている。
 さらに、デンマークの6,400基以上のタービンの性能に関するデータも分析した。
 いずれのデータも15年以上の期間をカバーしており、もしも本当にコストと性能が向上したというならば、それははっきり確認できるはずである。

 将来のコストの予測は、たいてい、「規模の経済と学習効果によって、設置容量が増加するにつれて平均コストが低下する」という考えに大きく依存している。よく置かれる想定は、「容量が倍増するたびに、コストが15%減少する」というものである。
 
では、実態はどうだろうか。
 図1は、英国の洋上風力の実際の資本費である。縦軸は容量メガワットMWあたりのコストで、単位は100万ポンド(2018年価格)である。資本費には送電線への接続コストを含めている。

 このように、現実には、北西ヨーロッパの総設備容量が倍増するたびに、資本費は減少するどころか、約15%増加している。
 この理由は、時間とともに、より海岸から遠く、深い立地場所を使用することを余儀なくされたためだった。
 この図には回帰直線から大きく外れた値が一つあるが、これは浮体式風力発電である。これは深い海における洋上風力発電と比べても2倍以上のコストになっている。
 陸上風力のデータも同じ傾向にある。つまり、開発が困難なサイトの使用を迫られるため、平均資本費は時間とともに増加してきた。
 このような、洋上・陸上風力発電のコスト上昇のトレンドは、発電設備の大型化によるコスト削減のメリットを、凌駕してきた。


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