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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ
4083
:
荷主研究者
:2020/02/16(日) 12:03:47
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00546001?isReadConfirmed=true
2020/1/29 05:00 日刊工業新聞
グリーン発電会津、バイオマス発電を高稼働維持 木質チップ安定調達
バイオマス発電は原料確保の路網整備が課題
【いわき】グリーン発電会津(福島県会津若松市、斎藤憲輔社長、0242・75・2220)が木質チップの安定調達によりバイオマス発電設備の高い稼働率を実現している。100%国産の木質材で5700キロワットの発電施設を年間320日の安定稼働を持続する。各地で取り組まれているバイオマス発電が成功するカギの一つが、地域の山林から原材料を安定供給するための森林の伐採や輸送に必要な路網の整備だ。
グリーン発電会津は総合林業のノーリン(福島県喜多方市)が90%、グリーン・サーマル(東京都港区)が10%を出資して2010年に設立。再生可能エネルギー固定価格買い取り制度(FIT)で国内第1号となるバイオマス発電設備を12年7月に稼働した。
燃料木質材を供給するノーリンは植林、伐採、貯木、製品化と林業のすべてに関わる。発電設備に必要な年間6万トンのチップは保有する山林から5000トン、会津地域から3万5000トン、それ以外から2万―3万トンを調達する。
自社の加工工場から出るチップを確保し、製品材は製材工場へ供給する。福島県喜多方市内に保有する7万平方メートルの木材リサイクルプラントで年間5万トンの未利用材を処理する。チップはトラック40台で輸送する。
グリーン発電会津が安定した稼働を維持している最大の要因は原料チップの安定調達だ。ノーリンの斎藤邦雄社長は、今後、他の事業者がバイオマス発電を成功に導くには「山林の伐採、搬出をスムーズに実現する路網の整備が最大の課題」と強調する。
福島県会津地方には全国でも有数の3420万立方メートルの森林資源があるが、利用は年間10万立方メートルにとどまっている。将来的に「30万立方メートルは供給できるようにするためにも森林の路網を整備し、木材の抜出コストを下げることが重要だ」(斎藤社長)と指摘する。
さらに「現在の路網を道幅8メートル程度に拡張し、トラックが入れるようにするだけで生産の倍増につながる」(同)とみる。国内では丸太の価格1万数千円(1立方メートル)に対し、伐出・運搬コストが70%程度を占める。路網が整備されているオーストリアは丸太の価格1万円のうち同コストが半分程度で済む。斎藤社長は「路網の整備が林業を活性化し、バイオマス資源の安定供給につながる」と訴える。
(2020/1/29 05:00)
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