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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

3915荷主研究者:2019/05/26(日) 11:19:04

https://www.sakigake.jp/news/article/20190517AK0027/
2019年5月17日 秋田魁新報
山葵沢地熱発電所、営業運転へ 国内4番目の規模【動画】

早ければ週明けにも営業運転を開始する山葵沢地熱発電所。敷地には熱水や蒸気を送るパイプが張り巡らされており、敷地奥の本館に発電用タービンがある

 電源開発(東京)などが出資する秋田県湯沢市の湯沢地熱(大泉博幹社長)が17日、同市高松、秋ノ宮にまたがる地域で建設を進めていた山葵沢(わさびざわ)地熱発電所を報道関係者に公開した。3月から実施している試験運転の結果、出力は当初計画を約4千キロワット上回る4万6199キロワットとなる。鹿角市の澄川地熱発電所の5万キロワットに次ぐ国内4番目の規模で、早ければ週明けにも、固定価格買い取り制度で東北電力に売電する営業運転を始める。出力1万キロワット以上の大規模地熱発電施設の稼働は国内23年ぶり。

 湯沢地熱は、電源開発と三菱マテリアル(東京)、三菱ガス化学(同)の3社の出資で設立。2015年5月に山葵沢地熱発電所の建設に着手し、今月上旬までに主要施設が完成した。総事業費は300億円を超すとみられる。

 タービンなどが入る本館(鉄骨造り1600平方メートル)のほか、蒸気や熱水の取り出し井戸(生産井)9本と熱水を地中に戻す井戸(還元井)7本、熱水の輸送管などを標高620〜930メートルの山中に整備した。発電所の総面積は15万7千平方メートル。

 地下を約1800メートル掘削した生産井から、毎時260トンの蒸気と690トンの熱水を取り出しタービンを回す原動力にしている。取り出した蒸気をそのままタービンに送るほか、熱水からも蒸気をつくってタービンに送る「ダブルフラッシュ方式」で発電効率を上げているのが特徴。湯沢地熱によると、出力4万6119キロワットは年間発電量にすると一般家庭約9万世帯分をまかなえる規模だ。

 国内で出力1万キロワット以上の地熱発電施設の稼働は、1996年の九州電力滝上地熱発電所(2万7500キロワット、大分県九重町)以来となる。1万キロワット以上の地熱発電施設は国内14カ所目。県内での新設は95年に稼働した澄川以来24年ぶりで、大沼(鹿角市、出力9500キロワット)、上の岱(湯沢市、同2万8800キロワット)を含め4カ所目となる。

 山葵沢地域では93〜99年度にかけて新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が調査井を掘削して噴気試験を実施。04年度に電源開発と三菱マテリアルがNEDOの調査を引き継いだ。10年4月設立の湯沢地熱が11年11月から14年10月まで環境影響評価(アセスメント)を実施した後、発電所を建設した。

 湯沢地熱の大泉社長(60)は「調査から長い年月を経て形になったことは感慨深い。湯沢市では他の事業者による開発も進められおり、今後につながる手本になるようにしたい。安定的な電源供給を進めていく」と話した。


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