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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

3351とはずがたり:2018/08/22(水) 00:57:54
オリックスが考える再生可能エネルギー事業の勝算
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オリックスは…太陽光発電以外の再エネ事業の拡大にも積極的に取り組んでいる。そのひとつが、地熱発電だ。
今年7月、地熱発電における世界的企業、Ormat Technologiesの筆頭株主となったことからも、オリックスが本格的に地熱発電の事業化に取り組んでいることがわかる。

Ormat Technologiesが保有・運営するMcGinness Hills Complex発電所
「太陽がよくあたるところ、風の強いところに設備を置けば発電できる事業と違い、地下1500〜2500メートルまで掘ってみなければ、その土地が本当に発電に適しているかがわからないのが地熱発電です。
地表調査や電磁探査などの事前調査である程度までは分析できるものの、掘ってみるまで正確なことはわからないのです」(髙橋氏)
地下に地熱発電に適した資源があっても、地上に必要な設備を設置するための土地を借りられるとは限らない。蒸気や熱水を取り出すための井戸は、温泉法に基づき、地域の温泉審議会と県知事の承認を得られてはじめて掘ることができる。
つまり地熱発電は、太陽光発電や風力発電と比較すると、時間と労力が必要とされることに加え、無事に事業化できるかどうかのリスクも高い。
日本の地熱資源量は世界第3位で約2,300万kWと言われているが、運転済みの地熱発電設備の容量は約55万kWにすぎず、1,000kW以上の規模の発電所となると全国で20弱しか存在しない。

そのような状況で、オリックスが「小規模なものでも稼働までに5年かかる」と言われる地熱発電に力を入れるのには理由がある。
「地熱発電は気候変動の影響を受けにくく、ベース電源としてのポテンシャルがあると評価されています。
一方で、開発に時間がかかり、事業化までのリスクも高いことから、参入障壁が高い。このように難易度の高い事業でも、オリックスは挑戦していくべきだと考えています。
グループで運営する『別府 杉乃井ホテル』は、自家用の地熱発電所を運営しています。温泉事業者としても地熱発電事業者としてもノウハウを有するため、結果的に温泉地の方々との関係構築がスムーズに進むこともあります」(髙橋氏)

別府にある杉乃井地熱発電所
本拠地アメリカのほかに、アジアやアフリカなどでも実績のあるOrmat Technologiesとの連携は、積極的に海外に展開していこうとする意思の表れでもある。
ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの予測によると、再エネの発電コストの低下により、今後2040年までの世界の発電事業への投資総額の4分の3を再エネへの投資が占めると言われる。
また、新興国では、大規模な送配電網を整備するかわりに、地産地消の分散型の電源として再エネが普及していく可能性も高いとされる。日本とは比べものにならないほど、世界の再エネ事情は大きく動いている。
「私はオリックスのことを『ニッチビジネスのかたまり』だと感じています。だからこそ、お客さまのニーズや環境の変化に対応した大胆な事業シフトができる。
もちろん、新たな分野への進出に際し、社内でリスクや事業性を精査しますが、そこでふるいにかけられた事業が、何かしらの関連を持ちながら新たな事業に育っていくのです。
再エネの普及、蓄電池の技術革新やスマートグリットなどの登場により、巨大なインフラを必要とする旧来の中央集約的な電力システムは崩壊していくかもしれません。そこで、チャレンジ精神旺盛なオリックスに何ができるか。私は今からとてもワクワクしています」(髙橋氏)
(編集:大高志帆 構成:唐仁原俊博 撮影:加藤ゆか)


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