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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ
3098
:
とはずがたり
:2017/12/13(水) 20:41:26
2016/2/27 13:00神戸新聞NEXT
夢の宇宙発電 兵庫から挑む マイクロ波を地球へ
https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201602/0008841782.shtml
宇宙で太陽光発電をし、その電力をマイクロ波に換えて地球に送電する-。そんなSFの世界を現実にしようと、兵庫県内で開発が進んでいる。究極の自然エネルギー活用へ、実現すれば世界初。三菱電機通信機製作所(尼崎市)の担当者は「実用化は視野に入っている」と夢を膨らませる。(段 貴則)
高度3万6千キロメートルの宇宙空間。2〜3キロ四方の巨大な発送電パネルを搭載した衛星が浮かぶ。パネルの片面は太陽光発電装置、反対の面には電力を、直進性が強く、特定の方向に向けて発射するのに適したマイクロ波に換える送電装置が稼働。24時間発電し、海に浮かべた受電装置を目掛けて照射する。地上で再び電力に換え、原発1基分(約100万キロワット)の発電量を得る-。
「2030年ごろには技術が確立され、50年には当たり前になっている」。同製作所観測システム課専任の本間幸洋さん(44)は、未来予想図を語る。
開発を始めたのは00年。マイクロ波の照射を制御する技術や装置の軽量化に取り組んできた。昨年、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などと、マイクロ波を55メートル離れた場所へ送信し、受電に成功した。照射角度が1度ずれるだけで、55メートル先で受電できる電力はほぼゼロとなるため、高精度な照射技術を示した。送電装置の厚みも約1センチにまで薄くした。
宇宙太陽光発電は、昼夜や気象に左右されず、地上に比べ約10倍の発電量が見込まれる。災害時や高需要期など電気が足りない地域へ局地的に送電できるなどの効果も期待される。マイクロ波を人体への健康被害がない水準で高精度に照射する計画で、経済産業省は「2040年代にも実現したい」とする。
人類が太陽エネルギーを使う夢の技術は、アニメなどで取り上げられてきた。宮崎駿(はやお)さんが監督を務めたテレビアニメ「未来少年コナン」(1978年)でも、太陽エネルギーを衛星で集め、地上へ送る世界が描かれた。
本間さんは「子どものころ、SFだった世界が現実に近づきつつある。兵庫から世界初の実用化を目指したい」と話している。
【衛星打ち上げ費用 最大の壁】
「エネルギー、気候変動、環境など人類が直面する地球規模の課題解決の可能性を秘めている」
政府は2015年1月にまとめた「宇宙基本計画」で、宇宙太陽光発電の実用化に、こう期待を込めた。14年に閣議決定したエネルギー基本計画でも構想に触れ、「取り組むべき技術課題」の一つに挙げている。
米国で1960年代に発案されたという宇宙太陽光発電。兵庫県内では、三菱電機通信機製作所のほかにも研究成果が生まれている。三菱重工業は2015年2月、神戸造船所(神戸市兵庫区)で、マイクロ波による送電実験を成功させた。
一方で、実現へのハードルは高い。
国は07年当時、宇宙太陽光発電を30年代に実現する青写真を描いたが、衛星の打ち上げコストが最大の壁となり、想定通りの達成は困難な状況だ。
国立研究開発法人の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は「ようやく具体的な課題が見えてきた段階だ。実現には時間がかかるが、課題を一つずつ解決していきたい」としている。(段 貴則)
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