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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

2789とはずがたり:2017/01/28(土) 07:11:55
>>2788-2789
秋田県のプロジェクトは計画どおり進める

 洋上風力発電所の建設方法には、発電設備を海底に固定する「着床式」と、洋上に浮かべてアンカーチェーンで固定する「浮体式」の2通りがある。このうち国内・海外ともに水深の浅い場所に着床式で建設する方法が現在のところ主流だ。鹿島港の洋上風力発電プロジェクトも着床式を想定している。

 着床式の洋上風力のコストを陸上風力と比較すると、建設にかかる事業費は2〜2.5倍で、運転維持費も2倍以上になる(図5)。その代わりに洋上で吹く強い風を受けて発電できるため、設備利用率(発電能力に対する実際の発電量)は1.5〜2倍近い水準が見込める。それだけ発電量が増えて売電収入を拡大できる。

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図5 陸上風力と洋上風力(着床式)のコスト比較。出典:資源エネルギー庁

 着床式の建設方法の中でも、円柱状の構造物を海底に埋め込む「モノパイル式」の建設コストが最も低い。丸紅も鹿島港の沖合にモノパイル式で風車を設置することを想定していたとみられるが、それでも建設コストが見込みを上回ったようだ。風況の点でも、茨城県の沖合は場所によって7メートル/秒を下回る可能性がある(図6)。

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図6 陸上風力と洋上風力のポテンシャル。出典:日本風力発電協会

 丸紅と同時に鹿島港の洋上風力発電プロジェクトに着手したウィンド・パワー・エナジーの開発スケジュールにも多少の遅れが生じている。当初の計画では2015年4月に建設工事に着手して、2017年12月に第1期の20基の運転を開始する予定だった。実際には着工が半年ほど遅れて、現時点で海上の工事は始まっていない。

 茨城県によると、設置する予定の5MWの風力発電機の認証作業に入っていて、2017年内には海上工事の開始時期や発電所の運転開始時期を確定できる見通しだ。5MWの風力発電機は日立製作所の製品を採用する。この風力発電機は鹿島港に近い陸上で2015年に第1号が商用運転に入った。今後の海上工事が順調に進めば、2019〜2020年には洋上でも運転を開始できる。

 一方で丸紅は秋田県の洋上風力発電プロジェクトでも事業予定者に選ばれている。日本海沿岸の秋田港と能代港の沖合に、合わせて30基程度の大型風車を設置する計画だ。関西電力や中部電力を含む13社と共同で事業性の調査を実施したうえで建設に着手する。現在は建設工事に先立つ環境影響評価の手続きを進めている。

 秋田港と能代港の沖合には、年間の平均風速が7メートル/秒を超える海域が広がっている。丸紅は当初の予定どおりプロジェクトを進めていく方針だ。早ければ2018年に2つの海域で工事に着手して、2021〜22年に運転を開始できる。このプロジェクトも鹿島港と並んで日本の洋上風力発電を加速させるうえで重要な取り組みであり、着実に実施することが望まれる。


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