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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

269荷主研究者:2010/12/30(木) 01:14:29

http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0003679035.shtml
2010/12/16 11:20 神戸新聞
バイオディーゼル、北条鉄道の利用で脚光 加西 

加西市が北条鉄道敷地内に開設したBDF精製施設。年間約10万リットルを造り出す=加西市北条町北条

 加西市が企業と連携して、北播磨地域や姫路市から廃食用油を回収し、精製したバイオディーゼル燃料(BDF)を公用車や一般車両、地元の北条鉄道の列車などに利用している。BDF事業で、自治体が民間と共同で回収、精製、販売までを一貫して行い、行政の枠を超えて近隣市町からも広く油を回収するケースは兵庫県内でも珍しい。事業開始から5年で環境保護に貢献するシステムを確立した先進的な取り組みだが、将来的な運用を含め課題を残している。(藤村有希子)

 BDFは使用済みの天ぷら油などをメタノールと反応させ、精製する軽油の代替燃料。トラックや一般車両、列車などのディーゼルエンジンに使われ、加速力や燃費、二酸化炭素排出量は軽油とほぼ同じ。大気汚染物質の硫黄酸化物をほとんど排出せず環境に優しい。

 加西市は国が進める「バイオマス(生物資源)タウン構想」の一環で、廃食用油を活用し、化石燃料の使用を抑える計画を打ち出した。2006年、姫路市内の障害者施設から購入したBDFの使用を公用車で始めた。

 08年には、温室効果ガス削減に関する協定を結んだ日本サムスン(東京)から寄付を受け、加西市などが出資する第三セクター、北条鉄道の敷地内にBDF精製施設を開設。石油販売業のマルタ産業(姫路市)と共同で事業を始めた。

 加西市のBDF事業で最も脚光を浴びたのは、北条鉄道での利用。今年10月、全国初となるBDF100%での営業運転を成功させた。1日限りだったが、北条町駅(同市)‐粟生(あお)駅(小野市)間の13・6キロを6往復。08年の試験運行後、専門家に意見を聞きながら、実用化へ準備を進めてきた努力が実を結んだ。

 加西市環境創造課によると、BDFは零下5度程度でも粘りが生まれるため冬場は利用しづらいという。またBDFの費用は、鉄道が通常利用する免税軽油より約3割高い。だが、同鉄道は定期的な運行を目指し、「環境に優しい鉄道」としてアピールして、観光客らを取り込み、収入を増やしたい考えだ。

     ◇

 加西市では現在、北播磨、姫路市と広域にわたって、事業所や飲食店、家庭などから廃食用油を回収。年間約10万リットルのBDFを精製している。同課によると、BDFは公用車13台や、企業のダンプカー、学校のスクールバスなど、市内外の計約50台に利用されている。

 普及に伴い採算面でも、加西市の公費支出はほぼゼロに抑えられ、事業を継続できるまでになっている。

 同課によると、県内では現在、約20の自治体・自治会などが廃食用油を回収し、約20の自治体・企業などがBDFを精製しているが、その両方や販売までを一手に担うケースはほとんどない。同課は「行政、企業、(油の提供や回収に協力する)市民の3者が連携してこそ事業は成功する。どこが欠けてもうまくいかなかった。事業を継続できるシステムをつくれたのは大きい」とする。

     ◇

 事業は軌道に乗ったが、将来的な課題は残る。BDFは排ガス規制対応の新型ディーゼルエンジンには使えない点だ。現在、使用可能な旧型エンジン車両も、やがては廃車になってしまう。

 同課は「あと10年もすれば旧型エンジンの車はかなり減るのでは」と危機感を強める。同市などは、今後は軽油と混合した燃料の精製など、新型ディーゼルエンジンに対応できるよう新たな道を模索している。


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