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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

2276とはずがたり:2016/05/30(月) 21:16:20
●日本海水 小名浜工場 50MW(自家発電施設) 2004年 石炭
●サミット小名浜エスパワー 製塩工場跡地 75MW 2020年予 バイオマス(PSK・木質ペレット)


2016年05月23日 07時00分 更新
被災した製塩工場にバイオマス発電所、日本最大75MWで2020年度に運転開始へ
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1605/23/news026.html

福島県いわき市で50年以上も製塩事業を続けてきた工場の構内でバイオマス発電所を建設するプロジェクトが始まる。海外から輸入する木質バイオマスを燃料に使って75MWの電力を供給する計画だ。原子力発電所の事故の影響を受けた工場が再生可能エネルギーの拠点に生まれ変わる。
[石田雅也,スマートジャパン]

 製塩事業が主力の日本海水は福島県いわき市の「小名浜(おなはま)工場」で生産再開を目指していたが、5月19日に同工場の製塩事業から撤退することを発表した。これに合わせて日本海水の親会社であるエア・ウォーターは小名浜工場の構内に国内最大規模の木質バイオマス発電所を建設する計画を明らかにした。

 太平洋沿岸にある小名浜工場は1954年に操業を開始した日本有数の製塩事業所で、大量の電力を消費する製塩工程の安定稼働のために2004年から火力発電所を工場の構内で運転している(図2)。石炭を燃料に使って最大50MW(メガワット)の電力を供給する能力がある。

 小名浜工場は東日本大震災で津波の被害を受けたが、製塩以外の生産ラインは早期に再開できた。ただし原子力発電所の事故の影響で近隣の海底や河川の土壌から今なお放射性物質が検出されているため製塩はむずかしい。震災から5年以上を経過しても事態の収束にめどが立たないことから、日本海水は塩の生産再開を断念した。跡地に木質バイオマス発電設備を建設して復興を図る。

 燃料には海外から輸入するパームヤシ殻や木質ペレットを利用する計画で、発電能力は75MWに達する。運転開始は2020年度を予定している。国内の木質バイオマス発電設備では神奈川県の川崎市で稼働中の「京浜バイオマス発電所」が49MWで最大で、これを上回って日本最大の規模になる見込みだ。

 愛知県の半田市でも同じ75MWの「半田バイオマス発電所」の建設が進んでいる。この発電所は住友商事グループのサミットエナジーが2016年度内に運転を開始する予定だ。日本海水の小名浜工場で運転中の火力発電所はサミットエナジーと日本海水の合弁事業によるもので、新たに木質バイオマス発電でも協業する可能性がある。

「イノベーション・コースト構想」の対象地域

 エア・ウォーターは日本海水の小名浜工場に建設する木質バイオマス発電設備を近日中に福島県に届け出る予定だ。福島県では国の環境影響評価の基準とは別に、独自の条例で発電所の建設に伴う環境影響評価を義務づけている。バイオマス発電を含む火力発電所の場合には国よりも厳しい基準を設定していて、75MW(7万5000キロワット)以上の発電設備は第2種区分事業として規制の対象に入る。

 第2種区分事業では県が届け出を受けてから環境影響評価の必要性を判定して、不要と認められると建設工事に着手できる。小名浜工場の木質バイオマス発電設備は第2種区分の最低ラインであるうえに、再生可能エネルギーの利用拡大にもつながることから、環境影響評価を免除される可能性がある。発電所を対象にした環境影響評価の手続きを完了するまでには通常で3年程度かかり、運転開始の時期に大きな影響を与える。

 福島県では震災からの復興を目指して、太平洋沿岸地域に新たな産業基盤を構築する「イノベーション・コースト構想」を推進中だ。重点的に取り組む分野の1つがエネルギーで、太陽光や風力をはじめ再生可能エネルギーによる発電設備を2020年代に向けて拡大させていく(図5)。いわき市もイノベーション・コースト構想の対象地域に含まれている。

http://tohazugatali.dousetsu.com/onahama6_sj.jpg
図5 「イノベーション・コースト構想」のエネルギー関連産業プロジェクト。出典:福島県企画調整部


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