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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

2213とはずがたり:2016/04/19(火) 23:43:33
2013年12月24日 09時00分 更新
エネルギー列島2013年版(39)高知:
カルスト高原に吹く風を受けて、「電気料金のいらない町」へ
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1312/24/news012.html

高知県と愛媛県のあいだを横断する「四国カルスト」は石灰岩で覆われた独特の地形が特徴だ。長く連なる高原には強い風が吹き、それを生かして40基の大型風車を建設する構想がある。高知県には再生可能エネルギーの資源が豊富にあり、太陽光やバイオマスを加えて導入量を拡大していく。
[石田雅也,スマートジャパン]

 高知県には「雲の上の町」がある。標高1000メートルを越える高原に広がる、人口4000人弱の梼原町(ゆすはらちょう)だ。この山間にある小さな町が、風力発電を中心に再生可能エネルギーの導入を積極的に進めている(図1)。

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図1 梼原町の位置と「梼原風力発電所」。出典:梼原町役場

 町内では1999年から、2基の風車を使って「梼原風力発電所」が稼働を続けている。1.2MW(メガワット)の発電能力があり、年間の発電量は平均して290万kWhに達する。一般家庭で約800世帯分に相当する供給量で、梼原町の全世帯の半分近くをカバーすることができる。

 年間の平均風速が7メートル/秒を超えるため、設備利用率(発電能力に対する実際の発電量)は28%と高い。風力発電の標準的な設備利用率は20%程度であることから、それと比べて4割ほど多い発電量になっている。この好条件を生かして、さらに大規模な風力発電の開発プロジェクトが進行中だ。

 梼原町の北側につらなる「四国カルスト」にメガワット級の大型風車40基を建設して、隣接する4つの自治体を含む2万9000世帯の電力をすべて再生可能エネルギーで供給することを目指す(図2)。全体を3つのフェーズに分けて、現在は第1フェーズの10基を建設する計画の詳細を詰めている段階だ。

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図2 四国カルストの風力発電計画。出典:こうち再生可能エネルギー事業化検討協議会

 第1フェーズでは1MWの風車10基か2MWの風車8基を想定している。このうち2基は既存の梼原風力発電所の設備を建て替える形になる(図3)。最近の大規模な風力発電では2MWクラスの設備を採用することが多く、8基で16MWの発電設備になる可能性が大きい。

 その場合の投資額は梼原町の試算では約51億円である。対して売電収入は設備利用率28%で計算すると、年間に約7億円になる。一方で風車のメンテナンスなど運転維持費に1年あたり1億円弱かかる。想定通りに発電を続ければ、10年程度で投資を回収できる見込みだ。梼原町の目指す「電気料金のいらない町」が現実になる。

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図3 四国カルスト風力発電計画の第1フェーズ完成イメージ。出典:こうち再生可能エネルギー事業化検討協議会


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