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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

2063とはずがたり:2016/03/28(月) 00:42:55
>>2062-2063

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図9 洋上風力発電のポテンシャル。出典:NEDO
 電力会社10社が2014年度に発電した電力量(他社からの受電を含む)は約9000億kWhであることから、その3倍以上を洋上風力発電で供給できるポテンシャルがある。ただし着床式で建設できる水深50メートル以下に限定すると、発電量のポテンシャルは6分の1に減る。日本の近海は陸地から10キロメートル以上離れると、水深50メートル以上の海域が多くなり、その場合には発電設備を浮体式で建設する方法が一般的だ。

 着床式の洋上風力発電所は設置場所の水深によって、風車を搭載する基礎構造の種類が分かれる(図10)。最も多く使われている方式は円筒形の「モノパイル」と呼ぶ構造で、水深30メートル程度まで適用できる。国内で計画中の10カ所の洋上風力発電所のうち、基礎構造の種類が決まっている4カ所はすべてモノパイルを選択した。

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図10 着床式の基礎構造の種類。左上から「モノパイル」「トリポッド」「ジャケット」「サクション」「重力」。出典:NEDO

イギリスの導入量は450万kWに

 業界団体の日本風力発電協会が2013年に策定した中長期のロードマップでは、2030年までに着床式で330万kW、浮体式で430万kW、合わせて760万kWの洋上風力発電を導入する目標を掲げている(図12)。さらに2050年には2500万kWに拡大して、陸上風力発電と同等の規模になる。

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図12 風力発電の導入量の目標。出典:日本風力発電協会
 一方で政府が先ごろ策定した2030年のエネルギーミックス(電源構成)の目標値を見ると、洋上風力は82万kWにとどまる(図13)。ロードマップに対して1割程度に過ぎない。エネルギーミックスでは風力を含めて再生可能エネルギーの導入量を低めに見積もっていることもあるが、洋上風力に対する国の姿勢は微妙だ。

 日本の近海に洋上風力発電所を拡大するためには、建設コストのほかにも漁業や動植物の保護、船舶の往来に対する影響など、解決すべき課題は多い。実際のところ静岡県の御前崎港で進んでいたプロジェクトは航空自衛隊の警戒監視レーダーに影響を与えることが判明したために見送りになった。

 中国をはじめ世界の主要国では太陽光よりも風力発電の導入量が上回っている。特に洋上風力発電が盛んなイギリスでは2014年末の時点で洋上の導入量が450万kWに達した(図14)。日本政府が2030年に見込んでいる導入量の5倍以上に相当する。

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図14 世界の主要国の洋上風力発電導入量(2013年末と2014年末の累積。画像をクリックすると拡大して全世界の累積も表示)。出典:Global Wind Energy Council
 イギリスの近海は遠浅の海域が広くて設置環境に恵まれているが、日本と同じような条件のオランダでも洋上風力の導入量は25万kWにのぼる。日本の近海でも環境保全を優先したうえで洋上風力を拡大できる余地は大きい。


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