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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

1870とはずがたり:2016/01/22(金) 23:28:34
>>1868-1870
 データセンターでは、電力系統の停電や瞬停に備え、UPS(無停電電源装置)の導入が必須となる。UPSに内蔵する蓄電池は直流で入出力する。最終的な負荷であるサーバーも心臓部のマザーボードは直流で情報処理するが、サーバ自体はまず交流を受ける設計になっている。従って、一般的なデータセンターでは、商用の交流を受電し、UPS内で直流に変換後、交流に戻す「AC/DC/AC」処理を行う。出力された交流は、各サーバー内の電源ユニットが再び直流に変換する「AC/DC」処理をし、マザーボードに供給する。

 一方、HVDCシステムでは交流を受電し、直流に変換後、直流分電盤を介して直流の集中電源装置から「DCサーバー」に電力を供給する。「DCサーバー」とは個別の電源ユニットを持たない製品で、直流12Vを直接入力する(図3)。蓄電池は直流回路につなぎこむ。

http://tohazugatali.dousetsu.com/z3.jpg
図3 個別の電源ユニットを持たず、直流12Vを直接、入力する「DCサーバー」

3つの電源を優先順位で活用

 石狩データセンターでは、直流で受電した太陽光の電力(DC380V)を、HVDCシステムの直流回路に供給し、優先的に利用する。同センターでは、給電状況を自動で判別し、太陽光と商用電力、そして蓄電池からの放電という3つの電源を優先順位に従ってサーバーに供給している。最優先で利用するのは太陽光発電所から送電した直流380Vの電力。次に、太陽光発電所が発電していない場合、電力会社から受電した交流を変換した直流340Vを活用する。太陽光が発電せず、商用電力が停電した場合には、蓄電池からの直流264Vを使う。

 これら3つの電源は、優先順位が高い電源ほど電圧を高く設定している。その結果、能動的に電源選択を制御しなくても、太陽光→商用電力→蓄電池という優先順位で、自律的に集中電源装置からサーバーに供給されるという。

 HVDCシステムは、省エネ型のデータセンターのシステムとして、ここ数年、国内外で注目され、導入事例が出始めている。太陽光の大量導入時代を迎え、こうした既存の直流給電システムと太陽光が連携していくことは十分に考えられる。

 香川県丸亀市の受配電システム製作所構内に「中低圧直流配電システム実証棟」を建設する三菱電機は、すでにデータセンター向けの直流給電システムを製品化している。実証棟には、太陽光発電、蓄電池、直流負荷設備などを設置し、エネルギー管理システム(EMS)で制御する。データセンター向け直流給電システムでのノウハウなども融合し、太陽光の直流を活用することも検証課題になると見られる。

 同社によると、直流給電システムは、電力損失の低減に加え、配線ケーブルの細径化や長距離化が可能になり、設備コストを低減できるという。今後、スマートコミュニティーやスマートビル、鉄道分野などの環境配慮型電力需給システムでの採用が期待されるとみている。

 これまで直流給電システムは、東北大学大学院環境科学研究科の校舎に太陽光パネルと蓄電池を設置して実証運用する「未来のエコハウス」など研究レベルであったり、家電メーカーなどがコンセプトモデルとして発表したりしてきた。太陽光発電の大量導入と、ポストFITをにらみ、ここにきて一気にビジネス段階に近づいてきた。


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