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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

1867とはずがたり:2016/01/22(金) 23:08:32
>>1865-1867
風力発電では落雷に苦しむ

 実は、なかはらでは、メガソーラーに先行して導入した風力発電設備「壱岐芦辺風力発電所」でも、試行錯誤を続けている。海外製(旧オランダ・ラガウェイ社)の750kW機・2基を2000年3月に導入したが、故障に苦しみ、修理費が事業性を圧迫していたという。

 採用した風力発電設備はギア(増速機)のない同期発電機を搭載した先端的なタイプだった。ギアがないため、機械的な故障の少ないことが利点だったが、半面、同期型発電機の場合、コイルが大きくなるため、雷が落ちやすくなった。

 雷の落ちる度にコイル交換が必要になった。当初、風車メーカーから純正品を取り寄せていたが、高価で修理費がかさんでいた。そこで、2005年から、韓国の電機メーカーに同等の製品を直接、発注し、修理費を削減できたという。

 風車を設置した壱岐市芦辺町は、年間を通じで風が強く、年間平均風速は6m/秒と、風力発電の適地でもある。一般的に九州地方の風車は、台風による損壊が懸念されるが、実際の風力発電事業では、落雷が最大の脅威となった。

 風車の落雷対策としては、近接して避雷鉄塔を建て、先端に避雷針を取り付けるなどの方法もあるが、建設コストを考えると現実的でないという。

FITへの移行で風力の収益が改善

 また、FRP(繊維強化プラスチック)製のブレード(羽根)の損傷も激しいという。交換すると経費がかかるため、「工夫して修理しながらなんとか使っている」という。

 ただ、FITの施行に伴い、既存の風力発電設備の買取価格も引き上げられたことで、事業面では一息ついたという。それまで11円/kWh程度だった買取価格は、19.5円/kWh(税込み)に上がった。「従来の買取価格のままだったら、20年間での投資回収さえ、厳しかった」と、丸米部長は振り返る。

 「壱岐芦辺風力発電所」の事業主である壱岐クリーンエネルギーは、芦辺町となかはらグループの出資で設立した第3セクター方式で、総事業費の4億3300万円のうち、半分を国から助成を受けた。そのためFITに移行した際に、買取価格は助成なしの場合(22円/kWh)に比べ、やや低くなる。それでも買取価格は2倍近くなったことで収益性は大きく改善した。

 電力系統の規模が小さく、独特の気候条件を持つ離島での再生可能エネルギー事業には、本土にはない難しい面もある。ただ、系統制約などは、いずれ本土が直面する課題を先行して体験するに過ぎない。“課題先進地域”として経験は、再エネビジネスにとって貴重な情報であり、そこにビジネスチャンスも潜んでいる。


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