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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

1480とはずがたり:2015/01/27(火) 12:49:36
>>1479-1480
 実際にアラームを受けてブレードは運転停止状態に移行し、その後も風速に合わせてブレードの向きを適正に制御できていた。問題が発生したのは夕方の16時01分で、ブレードの1つが運転停止状態(フェザリング・モード)から通常の運転状態(ファイン・モード)に戻り、風車が回転を始めてしまった。

 続いて残りの2つのブレードも運転状態に移って、16時36分に発電機が過回転を起こす。その直後に安全装置が作動したものの、発電機を内蔵したナセルに異常な振動が起こり、16時37分には地上の変圧器が故障して電力が遮断された。この直前にナセルやブレードが落下したと考えられる。

 3枚のブレードの状況を見ると、異常が検知された16時01分に「ブレード1」の向きが運転停止状態の90度から変化し始めて、風車が回り出した(図6)。その後に「ブレード2」と「ブレード3」も90度の状態を維持できなくなり、風車の回転数がどんどん上がって、問題の16時36分には1分あたり19回転を超える「過回転」の状態に突入した。

 ブレードやナセルが落下する直前には毎分57回転を超え、ほぼ1秒で1回転する危険な状況が起きていた。直径83メートルもある大型の風車が1秒間に1回転する光景は想像を絶するものがある。

 風圧に加えて過剰な回転による揚力が生じた結果、ブレードがタワーの方向に傾いてタワーに接触した。その衝撃でナセルとタワーの接合部分が破損して、ブレードとナセルが脱落したものと推定されている。

過回転を防止するはずの制御装置にも不具合

 事故機を検証した結果、別の重大な問題点も見つかった。風車の過回転を防止するために、1分間に3回転を超えると、回転数を抑えるための制御装置が働くことになっている。ところが、この装置も機能しなかった。

 風速によって過回転を防止するはずの制御装置が、実はピッチモーターブレーキからのデータをもとに作動するように設計されていた。事故当時はピッチモーターブレーキに異常が生じていたために、肝心の制御機能が働かず、風車が異常な速さで回転を続けてしまった。

 この問題点を解決する対策として、発電機を応用した新しい制御方法を追加することにした。モーターを使って発電機に逆方向のトルクを発生させて、回転数を抑える仕組みだ(図9)。従来のピッチモーターブレーキによる制御と合わせて、今後は2通りの方法で過回転を防止できるようになる。

 シーテックは事故の原因になったピッチモーターブレーキの安全対策と過回転防止機能の追加を6月中に完了させる予定である。事故機だけではなくウインドパーク笠取の19機すべてを対象に実施する(図10)。

 事故原因の分析と安全対策の実施をもとに、これから運転再開の時期を検討することになる。事前に地元の自治体や住民の理解を得る必要があり、難航することも予想される。風力発電は将来に向けた再生可能エネルギーとして期待が大きいだけに、万全の体制で運転を再開して、安定した稼働状態が長期にわたって続くことを願いたい。

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図10 事故防止対策の実施状況。出典:シーテック


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