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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

1453とはずがたり:2014/12/19(金) 23:05:28
>>1452-1453
 火力発電とコージェネに加えて、再生可能エネルギーも最大限に活用する。このところ全国の自治体が敷地の広い浄水場に太陽光発電システムを導入し始めているが、東京都の水道局は20年近く前から取り組んできた。1995年に「東村山浄水場」に太陽光発電を導入したのが最初で、現在までに10か所で合計5.6MW(メガワット)の電力を太陽光で作り出している。

 さらに浄水場ならではの水流を生かした小水力発電も4か所で実施して、1.9MWの電力を供給する。水道関連施設で2015年度までに太陽光と小水力を合わせて10MW(1万kW)に拡大することが目標だ。

 東京都が運営する設備では、多摩川の上流に大規模な水力発電所がある。今から50年以上も前の1957年に運転を開始した「多摩川第一発電所」をはじめ、3つの水力発電所が稼働を続けている。発電能力は3か所で3万6500kWに達する。これだけでも一般家庭の約7万世帯が使う電力を供給できる。

 再生可能エネルギーでは地熱発電も見逃せない。東京電力が1999年から運営している「八丈島地熱発電所」だ(図5)。現在の発電能力は2000kWだが、東京都と地元の八丈町は3倍の6000kWに増強することを検討している。八丈島で使用する電力の8割以上を再生可能エネルギーで供給できるようにすることを目指す。

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図5 八丈島の地熱発電所(上)と島内の発電所(下)。出典:東京電力

 これまで東京都の再生可能エネルギーの導入量は全国の平均を大きく下回り、47都道府県で37番目にとどまっている(図6)。それでも住宅を中心に太陽光発電の導入量は着実に増えて、2012年に東京都の補助金を受けたものだけでも年間に20万kWを超えた。300万kW創出プロジェクトで見込む太陽光発電の規模を90万kWに拡大する目標は十分に達成可能だ。

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図6 東京都の再生可能エネルギー供給量。出典:千葉大学倉阪研究室、環境エネルギー政策研究所

 都内では個別の自治体による導入計画も始まっている。2014年度にも開業する新しい中央卸売市場は、東京23区で最も水資源に恵まれた江東区に建設する。新市場の建設に合わせてコージェネと再生可能エネルギーを活用した「豊洲(とよす)エコアイランド構想」がある。

 広さ110万平方メートルに及ぶ豊洲地区で、水資源を生かした環境整備と防災対策を実施する。卸売市場とオフィスビル、さらにマンションを加えた地域全体に、コージェネと太陽光発電を組み合わせたエネルギー供給ネットワークを導入する構想だ(図7)。

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図7 「豊洲エコアイランド構想」のエネルギー利用イメージ。出典:江東区都市整備部

 このプロジェクトではユニークな発電設備の導入も検討されている。1つはコージェネと組み合わせてガスの圧力差を活用した発電システムがある。もう1つは海に面した立地を生かしたもので、海水温と気温の差を利用して電力や熱を供給するシステムだ。自然の資源が少ない大都市の中で、天然ガスと再生可能エネルギーを有効に活用したスマートシティが現実のものになりつつある。


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