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乗合自動車(バス)総合スレ

897チバQ:2012/08/26(日) 18:14:51
■必然性と実現性

 そもそも市内全域で、フルデマンドを導入する必然性があるのだろうか。

 市が委託運行するバスは、一般の路線バスのほか、市内4コースを循環する「マイバス」、富士見地区を循環する「るんるんバス」、宮城・大胡・粕川の3地区でデマンド運行する「ふるさとバス」の4種類。輸送人員は減少傾向だが、赤字補填(ほてん)額は増加傾向で、コスト削減の面では導入を検討する価値はある。

 また、1台当たりの年間運行経費を桐生市のフルデマンド「新里町デマンドタクシー」と同程度の約750万円と見込んで100台運行すれば、全体では約7億5000万円。輸送人員が、従来の委託路線の倍程度の約200万人なら、一律200円の運賃では3億円以上の赤字が出る。サービス充実のコストが高いと見るか、安いと見るかは議論の余地がありそうだ。

 広大な市域(東西約20キロ、南北約27キロ)をカバーし、効率良く配車できるかもポイントだ。

 研究会議では「予約が殺到し、乗れない人が大勢出る」という意見も出たが、ふるさとバスでは、デマンド運行の専用システムを開発している「AVプランニング」(東京)のシステムを導入しており、端末1台で同時に6台の運用が可能。同社の塚原勉社長は、「ある程度、担当地区を決めて端末を増やせば解決できる」と指摘する。

■市長「事業者にも配慮」

 反対や懸念の声が相次ぐ中、市長はどう考えるのか。

 市長は取材に対し、「僕の考える公共交通は、誰もが自由に利用できるもの。従来の路線バスは、市民のニーズを十分に満たしているだろうか。毎回、タクシーを使えるほど経済的余裕がある人はいない。極論すれば、バスもタクシーも公共交通たり得ていない」と、刺激的な発言をする一方、「事業者にも配慮する必要がある。対象者を高齢者に限定したり、運行時間を夕方までにしたり、互いに共存できる形で実施したい」と、軌道修正の方針を示している。

■サービスの適正化

 対象者限定の都市型デマンドは、太田市の「おうかがい市バス」(10人乗りワゴン車6台)が該当するが、サービスの程度を巡り、試行錯誤が続く。

 市は10〜11年度、対象者を「75歳以上で歩行以外に移動手段を持たない」などに限定し、無料で市内全域をドア・ツー・ドアで運行したが、乗合率が低く、「予約が取れない」との苦情が殺到。そのため今年2月、〈1〉料金有料化(300円)〈2〉バス停方式を採用〈3〉運行区域を4分割して制限〈4〉65歳以上に拡大――との方針を打ち出したが、利用者が反発。今年度はバス停方式などを導入できたが、全域運行を維持し、料金も100円に下げざるを得なかった。

 県内のバス事情に詳しい大島登志彦・高崎経済大教授は「最初に過剰なサービスをすると、利用者は不便になることを受け入れない。公共交通は、選挙対策で利用されることも多いが、サービスの限度を見極めないといけない」と指摘する。

 前橋市の構想は今後、市長の軌道修正方針も踏まえて詳細が検討される見込みだが、吉田樹・福島大うつくしまふくしま未来支援センター特任准教授(交通経済学)は「都市型デマンドの導入は、既存の公共交通への影響が大きい。慎重な議論を重ねるべきだ」と提案している。

(2012年8月15日 読売新聞)


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