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乗合自動車(バス)総合スレ

893チバQ:2012/08/26(日) 18:13:13
■財政負担軽減なるか

 桐生市がデマンド型交通を導入したのは、増え続ける路線バスの維持コストを抑えるためだ。

 市は元々、同地区でバス会社に委託して2路線を運行。年間約2100万円の運行経費と運行収入との差額(赤字)をバス会社に補填してきた。しかし、乗客は年々減少し、運行収入もピーク時の約810万円(1999年度)から約110万円(2010年度)に落ち込み、市の負担は年間2000万円を突破。住民の足確保と財政負担の軽減を両立させる最後の手段として、デマンド化に望みを託した。

 運行は地元タクシー会社に委託。年間運行経費約1500万円に対し、運行収入は約450万円を見込むほか、県の生活交通導入実証検証事業の補助金300万円も確保した。目標通りの利用があれば、年間約1300万円の経費削減につながる。

 現在、高齢者を中心に利用者数は右肩上がりで、同市企画課は「会社が持つ配車用無線を活用するため、専用システム導入の初期投資は不要。ドア・ツー・ドアで利便性も高く、まさに一石二鳥」と胸を張る。

■システム利用

 みどり市も、同じ理由で09年度から「電話でバス」を導入。バス路線空白域だった旧笠懸町地域もカバーし、利便性を向上させた。システム導入に約1600万円かけたが、10年度から過去5年間の赤字補填額を見ると、導入前後で年平均約450万円減った。

 特徴は、専用システムで最適ルートを設定する点だ。運行委託を受けた赤城観光自動車(みどり市)では普段、女性パート職員がパソコンの前で待機し、予約電話を受けて、乗車地点と降車地点を200か所以上あるバス停から選んで入力する。画面には、乗車可能な車両や時刻が瞬時に表示され、何分程度の遠回りになるかも計算される。

 だが、「利用者をどこまで遠回りさせるかが難しい」(高柳晋二専務)。システム上は「迂回時間15分以内」は乗車可能だが、「遠回りをさせ過ぎると不快感を感じさせる」と、迂回時間は6分以内に抑えている。

 ただ、迂回を小さくすることで、1台当たり何人の乗客が相乗りしているかを示す乗合率は約1・8人に低迷。予約を断るケースも1日平均約20件発生している。システムを開発した会社は「デマンドは迂回が基本。不便さを受け入れてもらう努力も必要だ」と指摘するが、高柳専務は「不便になれば利用者離れを招き、結果的に運行収入も減る」と説明する。市は「現場の判断を尊重せざるを得ない」との立場で、「最善の手法」は見つかっていない。

■独自の取り組み

 独自のデマンド型交通を模索する自治体も多い。

 安中市では11年7月から、国道18号以南の地域でダイヤ運行していた乗合タクシー2路線をデマンド化。その際、「定時路線の方が使いやすい場合もある」と判断し、通院など固定の利用者が多い午前中はダイヤ運行を維持し、午後だけ予約運行する折衷型の運行方法を発案した。

 中之条町では、1日に見込まれる利用者が25人程度と少ないため、運行は2時間単位で1便。町営の自動車教習所を予約センターとし、教官がバスの運転手も兼ねることで経費も節減しており、町企画政策課は「身の丈に合ったやり方で最低限の利便性を確保した」と説明する。

 県内では、約30市町村が委託運行の赤字バス路線を抱える。厳しい財政の中、実態に即した取り組みが求められそうだ。

デマンド型交通 複数の利用者の要望(デマンド)に応じて、そのつど運行経路を決めて車両を走らせる交通機関。相乗りが前提のため、他の利用者の都合で迂回(うかい)することもあり、自分の目的地まで最短経路で移動できるとは限らない。路線バスとタクシーの中間的な交通機関と位置付けられる。

(2012年8月10日 読売新聞)


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