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乗合自動車(バス)総合スレ

1645とはずがたり:2018/11/04(日) 09:27:19
>>1643-1645

本州〜九州間の夜行バスが相次いで姿を消した要因とは
 これら本州〜九州間の夜行高速バスは、なぜ相次いで姿を消したのでしょうか。各路線の運行終了理由から、いくつかの要因がみえてきます。

・航空機の増便、格安運賃、LCCの台頭といった利便性向上
・新幹線の運行本数増加、九州新幹線の全線開業といった利便性向上
・深刻な乗務員不足(名古屋〜大分線「ぶんご号」や、「トロピカル号」などの廃止理由のひとつ)
・ほかの競合路線や旧高速ツアーバスとの競争
・チェーン展開の格安ビジネスホテルの普及
・長距離フェリーの利便性向上(特に関西〜九州間で顕著)
・バスにおける運行コストの上昇

 こうした外部環境の変化で夜行高速バスの優位性が低下し、利用客減や採算悪化につながったケースが増えたのではないかと考えられます。なかには、もともとの利用客が少なく廃止に追い込まれたケースや、旧来の高速乗合バスと高速ツアーバスを一本化した「新高速乗合バス」制度の開始により、一定の役目を終えたとして運行を終了するケース(大宮・池袋・横浜〜福岡線「ライオンズエクスプレス」など)もあります。

 その一方で、長距離フェリーが並行しているにもかかわらず顕著に推移している路線(京阪神〜大分線「SORIN号」)や、サービスの向上、変動制運賃の導入などで健闘している路線(名古屋〜福岡線「どんたく号」、名古屋〜熊本線「不知火号」)も少なからず存在します。

厳しさを増す夜行高速バスを取り巻く環境
 夜行高速バスを取り巻く環境は、厳しさを増しています。LCCは依然として拡大傾向であり、大都市と地方都市を結ぶ路線の開設が今後も続くことが予想されます。さらに、バス乗務員不足もますます深刻化しており、拘束時間が長い割に収益を得にくいツーマン運行の長距離夜行路線は、これ以上拡大させたくないというのが本音なのではないでしょうか。このほか、世界情勢の不安定化という要素も見過ごすことができません。現に、近年の燃料費高騰が懸念化しつつあり、この傾向がさらに続けば、バスの運行自体にも影響が出かねません。

 以上のことを考慮すると、今後、夜行高速バスの運行から撤退する事業者がさらに増える可能性があると同時に、路線の集約も進むのではと考えます。もし、今後も残る可能性があるとすれば、次のような路線に限られてくるのではないでしょうか。

・完全ワンマン運行などで効率化できる路線
・東京〜大阪間のように複数グレードの設定が可能で、トータルで収益が見込める路線
・乗車率が高く、かつ運賃収入がそれなりに見込める路線
・変動制運賃を上手く活用することで収益を上げている路線

 ライバル交通機関(特にLCC)の台頭に、深刻な乗務員不足、燃料費高騰と、夜行高速バスを取り巻く環境はかつてないほどの厳しさになっています。運行する事業者と各路線の動向に目が離せません。

須田浩司


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