したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

乗合自動車(バス)総合スレ

1272チバQ:2015/09/13(日) 10:44:32
■ 加速する路線バスの撤退

 利用者が減少すれば当然運賃収入が減り、路線の収支は悪化する。かつては生活路線を廃止する場合は沿線自治体の同意を必要とした許可制だったが、2002年に法律が変わり、一定期間前に届け出れば同意がなくても廃止できる制度となった。

 そのことだけが理由ではないが、ここ10数年ほど地方での路線バスの撤退が加速している。民間バス事業者が経営できなくなって撤退しても、それに移動を頼っている人がいる現実、また高齢化が進み、もともと路線バスがなかった地域でも移動に不自由する住民が増えている事実から、市町村が負担してバス路線を維持・確保したり、新たな巡回バスなどを走らせたりするケースも増え続けている。

 自治体が運営しているバスには、普通のバスと同じようにバス事業者が運行して自治体が赤字負担をしているものや、市町村の自家用バスを使用して独自に走らせているものなどがある。

 このように、現在の地方路線バスはかなりネットワークが分断され、各地域が独自に対応する形に変わっている。ということは、以前にも増してよそ者にはわかりにくくなっているともいえる。

 もちろん、技術の進歩によってかなり改善された部分もある。1990年代当時、路線バス乗り継ぎの計画を立てる場合、バスの時刻を知るには各バス運行会社に電話で問い合わせたり、現地で配布されている時刻表などを送ってもらうしかなかった。それが今は、ほとんどの路線バス事業者がインターネットで時刻表を配信している。だから“居ながらにして”調べることはとりあえず可能となった。

 しかしそれで十分かというとそうではない。インターネットの情報は各事業者(市町村の運営するバスは各市町村)がそれぞれで対応している。ところが一般の利用者は、乗りたい区間をどのバス事業者が運行しているのかといった知識は通常持っていない。ということは、ある程度の知識を持っているか、それなりの手間をかけないと必要な情報まで行きつかないのである。

 仮に必要な情報に行きついたとしても、使いたい路線の乗りたい区間の時刻を的確に調べきるには、相当な習熟を要するサイトがほとんどといってよい。かくして路線バスは“調べてもなおよくわからない”存在となり、利用をあきらめてしまう人も多いのである。

■ 旅行者はますます利用しづらくなる

 今後、地方の路線バスはどんな方向に向かうのだろうか。人口減少や少子高齢化が顕著になり、事業としての路線バスを維持していくのはかなり困難になっている。

 運転者不足といった現実もあり、バス事業者はバスの特性を発揮できるある程度の基幹ルートに資源を集中、需要規模の小さいローカル区間は、地方自治体がバスという形に限らず、地域に合わせた形で確保し、双方を結節させることによってネットワークを形づくって行くことになるだろう。ローカル区間には、いわゆる「予約制」のデマンド交通が選択されるケースや、運行される曜日が限定される場合も多くなっている。

 そういう意味では旅行者が路線バスを使って移動するというのは、ますますハードルが高くなってしまうのかもしれない。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板