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宗教

536とはずがたり:2018/07/30(月) 17:10:04
>>535
 演説を始めると、金色の杖を振りかざし、芝居がかった調子で、

「日本人の心の荒廃、(中略)宗教の迫害を見る限り、日本列島の一部が海面下に沈んでも驚くに値しない!」

 と、語尾を伸ばしながら話す。演説自体は、終末の到来を告げて、自分であればそれを止められるという内容だ。そして最後に、

「人類救済こそ、全人類の救済こそ、日本の、日本人の夢でなければならない」

 と語り、冒頭の、「いざ、ビッグバンへ!」の連呼で話を締めたのである。演説が終わると、天使の羽と両手を大きく広げながら、再びピラミッドの中へと姿を消したのだ。

 会員でないものからすると、何故、彼が大衆を惹きつけられるのか、疑問がないではない。一体どこに魅力が隠されているのか。パフォーマンスの世界を社会学的に研究し、政治家など著名人の演説にも詳しい、日本大学芸術学部の佐藤綾子教授(パフォーマンス学)はこう分析する。

「背中に大きな羽をつけることで、信者は物理的な大きさを人間的な大きさだと、錯覚してしまう。大きな仏像や『紅白歌合戦』での小林幸子さんの衣装を見ればわかるように、背中に巨大なものを背負って存在感を高める手法は、昔から存在するものです」

 さらにこう考察する。

「大川氏は話し始めるまでに、約50秒間をかけています。これは『じらし』の技術というもの。じらされることで、聴衆の期待感が高まるのです。そして、“いざ、ビッグバンへ!”と台詞を3回も繰り返すのは、『二元重複』という技術。連呼することで、聴衆の頭に特定の言葉を植え付けるのです。オバマ大統領が2008年の大統領選で『Yes,we can』と連呼した手法も同じです」

■「助かりたかったら、私の本を読みなさい」
 現在、大川総裁は奇抜な衣装を身にまとう機会こそなくなったが、聴衆の不安を煽る演説は変わっていない。2012年12月13日、「幸福実現党」総裁として横浜のJR桜木町駅前で行った街頭演説ではこう声を上げた。

「助かりたかったら、私の本を読みなさい! そしたら死ななくて済むから。助けてやる!」

 身振り手振りを交えて激しい口調で有権者の不安を煽るのだった。

 立正大学心理学部教授で、日本脱カルト協会(JSCPR)の代表理事でもある西田公昭氏はこう解説する。

「大川氏の演説は、カルトの教祖によく見られる“恐怖アピール”。罪と福音(救い)を同時に提示して、聴衆の意思を誘導しようとする手法を用いています。大川氏を信仰していない人にとっては、コミカルに見えるかもしれませんが、大勢の信者たちが熱心に聴いている状況下では、『これが当然なんだ』と思い込んでしまいます。『集合的無知現象』という集団心理ですね」

 幸福実現党は12年の第46回衆院選で候補者62人がすべて落選。しかし、それでも変わらず、大川総裁は、信者から神と崇められ続けている。大仰な演説の内容やかつての奇抜な衣装には、会員にとっては、カリスマ性を感じる仕掛けが張り巡らされているのである。

「特別読物 『池田大作』『大川隆法』『深見東州』 なぜ『新興宗教』指導者の演説に惹きつけられるのか――藤倉善郎(ジャーナリスト)」より

藤倉善郎(ふじくら・よしろう)
昭和49年生まれ。大学中退後、フリーライターとなり、新興宗教、特にカルト団体に注目して取材を続ける。著書に『「カルト宗教」取材したらこうだった』。


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