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Airline & Airport(航空会社・航空路線・空港)スレ

7585OS5:2025/08/10(日) 12:42:55
羽田混雑解消の課題

第三管区海上保安本部 羽田航空基地(画像:(C)Google)

 自衛隊や米軍基地を民用化して首都圏第三空港とする構想は、現状のままでは理解を得にくい。まずは混雑やインフラ制約による問題がある部門から徐々に移転を進めるべきだ。

 筆者が優先的に移転を検討すべきと考えるのは、

「海上保安庁の羽田基地」

である。羽田基地は沖ノ鳥島や南鳥島の外国船舶警備など国防上重要な役割を担うが、混雑激しい羽田空港では災害時の緊急対応が十分とはいえない。

 特に2024年1月2日に起きた羽田空港の衝突事故は顕著だ。前日の能登半島地震の救援に向かう海保機が誤って滑走路に侵入し、新千歳から到着したJAL機に衝突、炎上した。JAL機の乗員は全員脱出したが、海保職員5人中4人が殉職した大惨事だった。

 運輸安全委員会は、海保機が滑走路進入許可を得たと誤認したことや管制官、日航機が海保機を認識していなかったヒューマンエラーを指摘している。一方で羽田空港の混雑による管制負担の大きさも問題視されている。

 この悲劇を繰り返さないため、羽田の混雑解消は必須課題だ。緊急対応を担う海上保安庁基地の移転を検討する価値はある。発着枠の増加はわずかでも、混雑空港の枠を少しでも空けることは重要だ。

 また東京都管轄の調布飛行場も機能移転を本格的に検討すべきだ。住民感情は厳しく、延長した滑走路を生かすのは難しい。東京島しょ部の路線は羽田の未利用枠を活用して移転し、自家用機の発着は下総や木更津の自衛隊基地で認める整備が望ましい。軍民共用が難しければ、

「日産追浜工場跡地」

を自家用機向けターミナルに整備するのも一案だ。


多極化する空港戦略

飛行機(画像:写真AC)

 長期的に第三空港を盛り上げるには、そこを拠点とする別の航空会社が必要だ。

 ANAとJALはすでに東京に羽田・成田のふたつのハブ空港を持ち、路線が分散しているため、ハブ機能が諸外国の航空会社に比べ弱い。そこにさらに三つめの空港へも飛ばすのは無理がある。そのため、首都圏に成田・羽田に負けないハブ空港を作るなら、かつてスカイマークが目指した

「第三極となる航空会社」

を作ることが不可欠だ。実際、ロンドンは六つの空港を持ち、最大手ブリティッシュ・エアウェイズのほか、ヴァージン・アトランティックやライアンエアー、イージージェットなど競争力のある複数の航空会社が運用を支えている。首都圏で三つめ、四つめの空港を設けて競争力を高めるなら、

「大手以外の選択肢」

を増やす考えも必要だと筆者は考える。

 幸い、候補地には横田や厚木など成田・羽田から遠い場所もあり、強い航空会社が育てば大きな空港として機能する可能性がある。首都圏第三空港は、軍民両用化などのハード面の整備とともに、新たな競争力ある航空会社を育成するソフト面の整備も考慮して進めるべきだろう。

前林広樹(航空ライター)


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