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Airline & Airport(航空会社・航空路線・空港)スレ

6482とはずがたり:2018/08/03(金) 00:21:26
>>6481
 定時運航には様々な部署の連携が必須だ。客をできるだけ早く機内に誘導しなければいけないが、整備の完了前に誘導はできない。整備が終わり、パイロットが飛行機を外から最終点検して、コックピットに入らないと客は機内に入れない。例えば、整備が終わっているのに、パイロットと運航管理部との気象条件や航路などの確認、打ち合わせが長引けば、客は待合室で待たされる。

 チェックインカウンターや搭乗ゲート周辺で働くスタッフとの連携も大切だ。スカイマークのシステムはANAやJALのように保安検査場を客が通ったかどうかをリアルタイムで知ることはできない。そのため出発時刻の20分前になってもチェックインをしていなかったり、15分前に保安検査場を通っていなかったりする客に対して、「〇〇便のお客様はいらしゃいませんか」と地上スタッフが客の列に向かって叫ぶ必要がある。

 経営再建中でコンピューター投資に多くのお金をかけることはできない。そのハンディを地上スタッフが走り、叫んで補っているのだ。そんな光景を見ていると、サービス向上とはお金や設備の豊富さが決めるのではないとよく分かる。

 定時運航の実現には、地上スタッフ、整備担当者、客室乗務員、パイロットなどすべてのスタッフが、それぞれの場所で一工夫し、それぞれに連携しなければならなかったのだ。

 市江社長は振り返る。

「スカイマークはANAやJALに比べて小さな会社だったこともよかった。当社はどのスタッフもみんなスカイマーク社員なのです。大手のように別会社の社員はいません。そのため同じ土俵で議論し、力を合わせることができました」

 いまや正社員、派遣社員、子会社社員など様々な待遇の同僚たちと一緒に働く職場は一般的になったが、スカイマークはそうではなかったことが功を奏した。経営再建を進めるには、そこで働く人たちが同じ目標を見て努力し、いい結果が出れば同じようにそれぞれが成果を享受できなくては頑張れないにちがいない。ましてや現場で働くスタッフは子会社社員や派遣社員ばかりで、そこで頑張った成果は親会社の正社員がかすめ取っていくという組織ならば、現場は浮かばれない。

 スカイマークの定時運航率は、経営再建1年目の15年度に7位、16年度にスターフライヤー(92.15%)、JAL(91.68%)に次いで3位の89.72%となり、17年度はとうとうJALを抑えて、トップに立ったのだ。

 定時運航率がトップになりはしたが、スカイマークのブランド力はまだまだである。客の多くはスカイマークが「LCC(格安航空会社)」だと思い込み、LCCのように手荷物を預けると追加料金を取られるのではないかと思っているようだ。そのため無理やり大きな荷物を機内に持ち込もうとして、搭乗時間が長引くことがあるという。そのため空港のチェックインカウンターでは「手荷物はお一人様何個でも合計20㎏までは無料」と書かれた横断幕が下げられている。

 経営再建企業にとっては、ブランド力や社員の満足度の向上は大きな課題である。すでに「定時運航率NO.1達成」のポスターが社内のあちらこちらに張られた。一つ確かな成果が出れば、社員の自信にもつながる。負け癖がついたチームが貴重な一勝ですっかり雰囲気が変わることもある。2020年9月までの再上場がスカイマークの経営目標である。すでに再上場の前倒しは視野に入りつつある。 (Gemba Lab代表 安井孝之)


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