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Airline & Airport(航空会社・航空路線・空港)スレ

5937名無しさん:2016/10/21(金) 11:52:07

LCCは寝台列車のライバルなのか

 2000年代に入ると、ダイヤ改正の度に寝台夜行列車が廃止されているが、その都度、JR各社は「格安の高速バスやLCCが誕生したため、利用者が減少している」と、廃止になる理由を説明する。寝台夜行列車は、特急料金に加えて寝台料金が加算されるため、新幹線よりも価格面では、割高になってしまう。

 だがLCCと寝台夜行列車の利用者層は大きく異なっている。寝台夜行列車に関しては、「サンライズ瀬戸・出雲」であれば、航空の最終便が出発した後で出発し、翌朝の始発便を利用するよりも先に目的地へ到着するため、東京〜岡山・高松間ではビジネス需要もある。

 廃止されてしまったが、「北斗星」「トワイライトエクスプレス」「カシオペア」を利用する人達は、その列車に乗車することが目的であるため、最初からLCCは眼中に無い。価格面では、新幹線やFSAよりも割高な上、所要時間も掛かるが、利用者はゆったりとした列車の旅を楽しむことを目的としている。利用者層及び利用目的が全く異なるのである。

 LCCは、機材の運用効率を高めて利益を出すビジネスモデルであるため、羽田〜新千歳線、羽田〜福岡線などの高需要の路線に参入しないと利益は出ない。現在、「サンライズ瀬戸・出雲」は、東京〜高松・出雲市間で運転されているが、羽田〜高松線や羽田〜出雲線、羽田〜岡山線では、航空需要そのものが低いため、LCCが就航しても利益は出ない。それゆえLCCが今後も参入してくるとは考えにくいことから、寝台夜行列車のライバルにもならないと言える。

■安定性に課題、LCC飛躍は難しい? 

 LCCを利用する人は、観光や帰省を目的とした比較的若く、所得の低い人達である。この人達は、以前は高速バスを利用したり、LCCが無い時代は帰省を諦めたりしていた。LCCのライバルは、新幹線や寝台夜行列車ではなく、高速バスであると言える。またLCCの誕生は、新たな需要を創り出したと言っても過言ではない。

 だがLCCは、安定供給という面で大きな課題を抱えている。APJは、パイロットの給料を下げて格安運賃を提供するため、JALを定年退職した人などを大量に採用した。結果、2014年4月24日には、52名中8名の機長が病欠し、さらには新規採用や副操縦士の機長昇格が予定通りに進まず、運航要員が確保できなくなり、同年5月19日から10月まで、合計2082便が欠航するなど、鉄道では考えられない事態が発生した。

 今でも、LCCなどは機長を始めとしたパイロット不足が慢性化しているだけでなく、「第2空港」になりうる空港が限定されている上、航空機の整備や発券のみを行う事業者もほとんど存在しない。また航空燃料税に加えて、空港の発着料・駐機料などの公租公課が高いなど「障害」は多い。当面、ビジネスマンは新幹線を志向するとみられ、LCCが大きく飛躍するとは言いづらいのが、日本の現状である。
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堀内 重人


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