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Airline & Airport(航空会社・航空路線・空港)スレ

5649チバQ:2016/01/05(火) 21:39:45
 まず昨年3月には、「(富山)県庁職員は首都圏方面への出張の際には原則、新幹線より経済的な飛行機の「特割」を利用」するという通達が下され、県庁職員自らが飛行機利用に一役買うことに。昨日まで北陸新幹線開業を必死でアピールしてきた職員でさえ、飛行機を利用しなければならないという皮肉さも孕んでいるが、背に腹は代えられないとはまさにこのことだろう。

 さらに、法人による飛行機利用を促す「富山きときと空港企業サポーターズクラブ」を創設し、参加企業を募集。入会金・年会費などは無料で、飛行機を利用するほどモノレールなどの乗車券や富山空港でのお食事券・お買物券などの特典がプレゼントされるもので、もともとビジネス利用が8割だったことも功を奏し、北陸電力や北陸銀行といった地元の有力企業が参加。さらに都内に本社を置く大手企業などに案内を続け、現在では約250社が参加しているという。

 そして、もう1つ大きな対策となっているのが、全日空によるフライト時間帯の変更だ。これまで富山―羽田便で利用率が60%未満だった「富山発羽田着の午後便」と「羽田発富山着の午前便」の時間帯を、昨年10月末の冬季ダイヤから変更。具体的には、午後だった富山発第3便を午前便に変更し、午後からの首都圏での予定に対する利便性も向上。そして東京発第2便と第3便の出発時刻を前倒しすることで、午前からの富山でのビジネス利用にも叶うようになった。


 富山県知事政策局総合交通政策室・航空政策調整担当の田崎博勝課長補佐によると、「8月までは60%台後半だった搭乗率が、10月と11月は70%台後半と改善している」というから、冬季ダイヤの変更や県による粘り腰の対策が功を奏しているようだ。

富山空港は市街地から車で20分
新幹線との“奇跡の共存”なるか

 とはいえ、全日空側から突き付けられた条件、「1日350席、1便あたり約30席の利用率約17%の上積み」へはまだまだ程遠い。搭乗率が77%と高い水準に回復しつつあっても、特割料金に満たない、低料金の団体客の利用増加が目立っているためである。12月21日に石井隆一富山県知事が全日空の篠辺修社長と会談した際も「2往復以上減らして路線を再構築」を示唆されたという。そうした厳しい現状にもかかわらず、なぜ県は富山―羽田便を躍起になって守ろうとするのか。

「富山―羽田便があることによって、富山空港は海外19都市、国内32都市に接続され、乗り継ぎの利便性は高まっています。また、現在富山空港から飛んでいる便の7割以上は羽田便で、空港機能を維持するためにも羽田便の維持が必要不可欠です」(田崎さん)

 これまでも新幹線の開業により、廃止に追い込まれた航空路線は少なくない。東北新幹線によって羽田―仙台・花巻便、上越新幹線は羽田―新潟便、山形新幹線は羽田―山形便を撤退させている。東京までの所要時間は、最速で仙台で約1時間半、新潟は1時間50分、山形は2時間40分、花巻は2時間半程度。過去の実績からすると、富山―羽田便も新幹線開通から数年後に撤退が決定しても不思議ではないが、希望を持てる要素があった。

「首都圏と鉄道で2時間で結ばれた都市の羽田路線は、これまで全て廃止されてきました。しかし富山空港は、富山市内で市街地からは空港連絡バスで約20分、富山インターから車で5分と県内外から極めてアクセスしやすい場所にあります。また、羽田経由での国際線乗継は、全国の地方空港でトップクラスです。こうした利便性の良さは過去に航空路線が廃止になった地域と比べても有利。新幹線が開通しても空港も生き残る“奇跡の富山モデル”を実現させたい」(田崎さん)

 富山―羽田間のフライト時間はわずか60分程度と、搭乗時間だけみれば新幹線(最速)の2時間8分に比べると1時間以上の差があるが、東京近辺でも目的地や時間帯によって利便性の高さは異なる。北陸新幹線に一度は乗ってみたい気持ちがあっても、価格や利便性を考えて飛行機利用を検討してみるのも今なら無駄ではないだろう。

 1月下旬には、全日空から国土交通省に来夏ダイヤの申請・届け出が行われる予定。現在の便数を維持できるのか、それとも減便となり廃止への足掛かりとなってしまうのか――。富山空港の粘り腰に今年も注目だ。

(ダイヤモンド・オンライン編集部 林恭子)


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