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Airline & Airport(航空会社・航空路線・空港)スレ

4872チバQ:2014/06/30(月) 22:39:03
 ◇悲願の開港

 上五島空港は1981年、小値賀空港は85年、島と本土を結ぶ新たな交通手段として開港した。それまで本土との行き来は船に頼らざるを得ず、開港は島民の"悲願"だった。いずれも9人乗りの小型機が就航し、フェリーで2時間半以上かかっていた移動時間は、一気に30分程度に短縮された。開港以降、両空港の利用者数は増え続け、上五島は89年度に約3万4千人、小値賀は92年度に約1万人のピークに達した。

 「東京まで乗り継いで3時間程度しかかからない」「福岡まで直接行けるのが便利」「船酔いを心配する必要がなくなった」−。かつて空の便を利用していた島民は、特に東京や福岡といった大都市圏までの移動時間の少なさや快適性などのメリットを挙げる。

 だが、開港当初から就航率が低く、島民の足は次第に遠のいていった。福江、壱岐、対馬の3空港の就航率は96%以上(09年度、長崎路線)なのに対し、上五島、小値賀両空港は平均して80%程度。「飛行機は当てにならず、大事な出張のときは船を利用していた」。月に1、2回、飛行機を利用していた新上五島町の男性(39)は振り返る。

 さらに90年代には本土と島を1時間半程度で結ぶジェットフォイルや高速船が就航。島の人口減も重なり、05年度の利用者数は上五島約4700人、小値賀約3100人にまで落ち込んだ。

 定期便廃止後、県や両町は有識者を交えた検討委を設置するなどして活用策を探った。議論が進む中、06年12月に北陸航空(福井県)が両空港を活用しパイロットスクールを運営することを提案。しかし08年5月、パイロットスクールの運営予定会社が資金繰りの悪化などを理由に突如、開校を断念した。新上五島町幹部の一人は「訓練生が来ることによる地元への経済効果の期待もあり落胆した」と振り返る。計画断念後は「具体的な活用の見通しは立っていない」(両町)のが現状だ。

 ◇気象に左右

 空港施設としての活用の障壁として、関係者が口をそろえるのが、空港施設そのものが抱える"欠陥"。両空港の滑走路はともに800メートルと短い。以前、就航していた小型機程度しか離着陸ができない。加えて上五島空港は立地上、風や乱気流が激しく、離着陸の難しさで「日本有数の空港」ともいわれる。小値賀空港は、比較的気象条件の制約を受けにくい「計器飛行方式」に必要な無線設備をそなえておらず、「有視界飛行方式」で運航するしかない。これらの悪条件は、運航が気象条件に左右されやすい環境を生みだし、定期便の就航率の低さの大きな要因にもつながっていた。

 両町はこれまで、遊覧飛行やモニターツアー、チャーター便利用者への運賃補助などを実施し、空港の活用策を模索。新上五島町では08、09年夏に遊覧飛行を計画。しかし、荒天や申込者数が定員に満たず、いずれも中止に追い込まれた。小値賀町は昨年末から年始にかけての4日間、小値賀−福岡間のチャーター便利用者に対し、1人1万5千円で利用できるよう運賃を補助。だが、利用希望者は想定の24人よりも大幅に少ない8人。さらに4日間のうち3日間は悪天候で運航できず、実際に利用したのはたった1人にとどまった。需要の低さに加え、気象条件に運航が左右されやすい空港施設そのものが、活用策の障害となっている。

 滑走路延長など空港施設の改善・充実といった対策について、県や両町はいずれも「費用対効果の面で難しい」と消極的だ。

 ◇廃止すれば

 両町は、空港の維持管理費として県と合わせ上五島約1400万円、小値賀約1100万円(いずれも09年度)を投入しながら、空港施設としての活用を模索している。ともに交流人口の拡大に力を入れており、船より1時間ほど短い本土からの移動時間や県外からのアクセスのよさは、観光客にとって利便性が高いとみている。事実上、両空港への定期便就航は難しいものの、将来的に不定期便の就航も視野に入れている。

 特に小値賀町の場合、町内にヘリポートがなく、「急患など緊急輸送のための航空機の発着場としての役割を担っており、あくまで空港施設として存続する必要がある」(産業振興課)という。


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