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Airline & Airport(航空会社・航空路線・空港)スレ

2516チバQ:2010/10/28(木) 22:53:24
http://www.yomiuri.co.jp/column/kenkyu/20101027-OYT8T00268.htm?from=navlc
あらためて思う羽田―金浦直行便の効用
調査研究本部主任研究員 森 千春
 10月下旬、2泊の日程でソウルに出張した。帰国して職場に顔を出したら、けげんな顔をした同僚から「あれ、もう帰ってきたの」と言われた。外国出張にしては不在だった時間があまりに短いと思ったらしい。たしかに、出発日にはいったん出社して所用を済ませた後、夕方に羽田空港に向かった。帰国日の午後には、もう出社していた。

 羽田空港と韓国・金浦(キンポ)空港を結ぶ航空便を使うと、東京とソウルの間は、国内出張の感覚で動ける。片道の飛行時間が約2時間と短いこともあるが、都心と羽田、金浦とソウル中心部がそれぞれ近いことが、物理的にも心理的にも、余裕をもたらす。

 この近さは時に、ビジネス上の「利便性」を超える意味を持つ。

 昨年の夏、ソウルに特派員として単身赴任していた私は、東京都内に住む家族と離れて暮らしていた。石川県に住む身内に不幸があった。深夜に訃報(ふほう)を受け、早朝に金浦空港に駆けつけ、航空会社のカウンターを回って羽田行きのチケットを確保。東京の家族に「羽田空港で落ちあおう」と連絡してあわただしく搭乗した。羽田空港で無事、家族の顔を見た時は、「これで通夜に間に合う」と安堵(あんど)した。羽田空港から、石川県・小松空港に飛んだ。

 後から振り返っても、羽田と金浦が直行便で結ばれていなかったら、家族そろって通夜に赴くことはできなかったかもしれないと思う。韓国・仁川(インチョン)空港から成田空港というルートもあるが、いかんせん成田から国内の移動に時間がかかる。

 羽田―金浦の直行便開設のきっかけは、2000年に訪日した金大中・韓国大統領(当時)が、ソウル―東京間「シャトル航空便」開設を提案したことだった。その後の実務レベルの話し合いは、「国際線は成田、国内線は羽田」という原則にこだわる運輸省の消極姿勢が影を落としていたと聞くが、2003年に直行便就航にこぎつけた。それから7年、この路線は、両国間の心理的な距離を縮めるうえで無視できない貢献をしてきた。

 今回の出張中の10月21日、羽田空港の新国際線ターミナルがオープンした。民主党政権は航空行政を方針転換し、羽田の国際ハブ空港化を目指している。日本だけでなく韓国のマスコミも、東アジアのハブ空港化で仁川に先行された日本が、巻き返しに出たと報じている。

 日本政府が、韓国の発展ぶりに刺激を受けて発奮することは結構なことだ。だが、韓国と日本のどちらが勝った、負けたという発想だけでは、この十数年の日韓関係の進展をとらえられない。両国間で、歴史認識などをめぐり外交摩擦はあったが、人の交流はますます盛んになってきており、羽田―金浦路線がその柱だったということは、忘れてはならない。空港は、国力の象徴であると同時に、国と国、地域と地域、人と人を結ぶものなのだ。

(2010年10月27日 読売新聞)


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