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Airline & Airport(航空会社・航空路線・空港)スレ

1350とはずがたり:2010/01/09(土) 15:35:19
千葉この10年<7>成田空港の『保安』一変 新検知機 安全の代価高く
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20100108/CK2010010802000097.html
2010年1月8日

爆発物の恐れがある荷物を自動的に検知するEDS=成田空港で
写真

 二〇〇一年の米中枢同時テロは、航空業界の保安体制や意識を一変させた。成田空港は旅客が預ける手荷物すべてを精密に検査する装置を導入、「世界有数の安全な空港」を自負する。だが、保安費用は十年前の二・七倍に膨れ上がり、安全の代価は利用者が負担する時代に入った。

 「手荷物が洗い出されました」。モニターが並ぶ第一ターミナルの小部屋に警報が鳴り響く。“異常”が検知された手荷物がベルトコンベヤーで室内に運び込まれると、検査員に緊張が走った。

 小部屋はリジェクトルームと呼ばれる。旅客が預けた手荷物のうち、二度の検査でも爆発物の疑いをぬぐえなかった荷物が集まる最終検査場だ。検査員の奈良陽介さん(31)らが、荷物の立体図が映るモニターをじっと見つめる。“異常”を検知した部分は赤色で表示されている。

 「(爆発物ではなく)炊飯器の内釜ですね。ただ輸送禁止品のライターがあります」。ライターは持ち主に破棄させ、荷物は航空機に積み込まれた。

 リジェクトルームの検査員は、荷物を航空機に乗せるかどうかの最終判断を任されている。「大変な重圧ですが、成田で爆発物が航空機に乗ることは絶対にありません」と、奈良さんは断言する。

 検査員らが「世界有数」と自負する安全性を支えるのは、医療用のコンピューター断層撮影(CT)を応用した米製の爆発物検知装置(EDS)だ。

 成田のEDSは、航空会社のチェックインカウンターで預けた手荷物を、航空機の前まで運ぶコンベヤーの途中に設置。手荷物は自動的にEDSを通る仕組みだ。

 EDSは手荷物にエックス線を三六〇度投射し、CTと同様に立体画像をモニターに表示する。平面画像しか表示できなかった従来の検査装置と比べ、性能は飛躍的に向上した。

 最大の特徴は物質の成分を分析し、爆発物の恐れがある荷物を自動検知することだ。荷物に“異常”があるとコンベヤーの別ラインに乗り、リジェクトルームなどに搬入される。逆に安全な荷物は通常ラインで航空機への積み込み段階まで進み、効率的な検査ができるようになった。

 成田国際空港会社は〇六年六月〜〇八年七月にEDSを導入。現在は三十八台体制で、出国客と国際線乗り継ぎ客が預ける手荷物すべてを検査している。EDSによる全数検査は、国内では成田だけという。

 「EDSは空港の風景も一変させた」と話すのは、空港会社保安警備部マネージャーの宇野茂さん(44)。従来はチェックインの前に手荷物のエックス線検査があり、検査待ちの行列で大混雑もしばしばだった。旅客の手荷物を開ける「ランダム開披検査」に、苦情も絶えなかった。

 今はチェックイン後に手荷物の検査を自動で行うため、開披検査もない。宇野さんは「カウンター前は広々。チェックイン時間も短縮できた」と話す。

 だが、EDSは一台数億円で維持費も高額だ。十年前に年約十五億円だった成田の航空保安費は、EDSを導入した〇六年度に二十四億円へと増え、〇九年度は四十億円で人件費などを含めると六十九億円に上る。

 空港会社は昨年十一月、出国客と国際線乗り継ぎ客から一人五百円の「旅客保安サービス料」の徴収を始めた。年六十四億円を得る見込みで、保安費の赤字補てんに充てる。「料金に見合う安全は提供できている」と理解を求める。

 この十年。変化を遂げたのは検査装置の性能だけではないと宇野さんは感じている。「お金を取ってでも厳しい検査をしてという声は少なくない。日本は保安意識が低かったが、大きく変わってきたと思う」と話した。 (武田雄介)

  =おわり


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