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東海・北陸 地方議会・首長,政治・選挙スレ

6323チバQ:2017/07/23(日) 23:37:22
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/shizu_area/shizu_governor2017/list/201706/CK2017060802000097.html
県知事選2017

2017年6月8日


課題の現場から<5> 富士山
◆世界遺産保全へ官民連携を

清掃を行う登山家の野口健さん(右)と亜細亜大の学生たち=富士市の富士山麓で
写真
 「拾うだけでは問題は解決しない。ごみが出ない仕組みや、どうすれば環境を守れるかを皆で考えたい」

 五月下旬、富士山麓の急斜面で、登山家で亜細亜大客員教授の野口健さん(43)が学生たちに語りかけた。清掃活動は同大国際関係学部の授業の一環。保全に向けた課題をまとめ、地元自治体に提言するのが目的だ。

 富士山が二〇一三年六月、世界文化遺産に登録されてから四年。信仰や芸術の源としての文化的価値を守るため、野口さんが理事を務めるNPO法人「富士山クラブ」は富士山の環境保全に取り組んでいる。

 野口さんによると、世界遺産登録に向けての運動の成果などでごみは減り、特に組織的な不法投棄は少なくなった。県廃棄物リサイクル課のここ五年間の統計でも、富士山での産廃の不法投棄は一四年度の二十九件・九十トンをピークに、一六年度は二十三件・三十四トンまで減った。

 一方、広い路側帯で休憩する営業車やトラックからの弁当の空容器などのポイ捨ては後を絶たず、年度替わりには、周辺自治体のごみ袋に入れた個人の家財道具が大量に見つかる例もあった。子どもたちへの出前授業を続ける同クラブ事務局次長の大井英明さんは「教育すべきは子どもでも観光客でもない。地元の大人が(富士山を)大事にしていない」と嘆く。

 国や県、周辺自治体などは「富士山麓不法投棄防止ネットワーク推進会議」を設立し連携を図るが、大井さんは「ポイ捨てを防ぐには運送業者の団体を巻き込むなど、環境意識の底上げが必要。県にも声を上げてほしい」と要望する。

 清掃活動で集まったごみの処理も問題だ。野口さんによると、不法投棄ゴミは一トン当たり七万〜八万円の処理費用がかかる。同クラブだけで年間八十トンほど集めることもあり、現場の自治体に処理や金銭負担の協力を要請するが、難色を示されることが多い。山梨県側では市町村が連携し処理が進んだといい「まとめ役の知事に音頭をとって進めてもらうのも一つの方法」と野口さんは提案する。

 環境保全だけでなく、富士山の「神聖さ」を登山者に感じてもらうことも必要だ。そのため、夏の開山期間だけで三十万人に上る登山者を規制するかどうか、登録当初から議論が続く。

 来年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産センターに提出する保全状況報告書には、登山道の渋滞や危険を避ける「望ましい登山者数」を盛り込む方向で素案作りが進む。

 山頂で山小屋を経営する富士宮市観光協会の宮崎善旦(よしかつ)会長(67)も検討に加わる一人。「信仰登山という背景がある以上、最も混雑する御来光時の規制は難しい」。今夏は安全面を確認しながら、別ルートへ誘導することで分散化を試したいという。宮崎さんは「ここまでの計画は行政主導で来たが、もっと私たちを利用してもいいのでは」と官民一丸となっての課題解決に意欲を示す。

(前田朋子)

 <保全状況報告書> ユネスコ世界遺産委員会は、構成資産の保全状況などを定期的に報告するよう求めている。富士山の場合、2018年12月までに最新の状況を報告する必要があり、国や静岡・山梨両県、周辺自治体などでつくる富士山世界文化遺産協議会が素案の取りまとめを行っている。焦点になるのは来訪者管理で、協議会は同年7月までに、一日あたりの望ましい登山客数を登山道・曜日ごとに定めて示す方向で検討している。


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