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東海・北陸 地方議会・首長,政治・選挙スレ
5278
:
チバQ
:2015/08/27(木) 21:55:20
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=34982
市長選9.6告示 シルク岡谷の行方-現状と課題 3、観光振興
更新:2015-8-24 6:00
「動いている製糸機械を間近に見ることができて良かった」。家族で岡谷蚕糸博物館(岡谷市郷田)を訪れた千葉市の男性(52)は満足そうに言った。前日は茅野市郊外の白樺湖に宿泊し、同館はこの日最初の訪問地。次の予定を尋ねると「山梨方面に行きます。岡谷はここだけです。(市内には)ほかにいいところありますか」。
昨年8月に現在地に移転開館した同館は、7月末までの来館者数が約4万5000人。高林千幸館長は「県内外のお客様から旅先の目的地として選ばれるようになった」と観光振興の拠点としての役割も強調する。富岡製糸場(群馬県富岡市)などの世界遺産登録効果でシルクへの関心が高まる中、開館した。同製糸場内には岡谷市の製糸の歴史を紹介するコーナーがあり、「富岡で岡谷を知り訪れた」という来館者も多い。
岡谷市はこの機を生かそうとシルクを中心に据えた観光戦略を掲げる。旧山一林組製糸事務所や旧市役所庁舎など経済産業省認定の15件の近代化産業遺産群を同館を訪れた観光客にPRし、市内の回遊に結び付けたい考えだ。
しかし、旧山一組製糸事務所や丸山タンクなどの近代化遺産が近くにある童画館通りなどの中心市街地で、観光客の増加を実感しているという声は少ない。ある店主は「バスや車で博物館に来たお客さんはそのままバスや車で帰ってしまう」とこぼす。
岡谷近代化産業遺産を伝える会の北原正男会長(70)=同市郷田=は「ボランティアをもっと活用し、地域めぐりを促すべき」と指摘する。観光客らに誤解を与えないような正確な知識と説明の技能が必要になるが、「シルクに関するご当地検定を実施し、合格者を養成する仕組みはどうか」と提案。「シルクを語れる市民の増加はまちを挙げた『おもてなし』になる」と話す。
製造業を基幹産業とする岡谷市は、温泉や高原を抱える周辺市町村に比べ、まちの魅力を外に伝えようとする意識が薄かったとされる。シルク遺産が注目を集める今、製糸業で栄えた歴史を持ち、市内各地に数々の遺産が残る岡谷市は「ほかにはないオンリーワンの宝を持つ」(高林館長)。市民と協力し、観光客をもてなす雰囲気づくりをどう進めるか。観光振興への市の本気度が問われる。
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