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東海・北陸 地方議会・首長,政治・選挙スレ

1199チバQ:2010/02/24(水) 22:44:45
http://mainichi.jp/area/ishikawa/news/20100220ddlk17010685000c.html
ほころんだ安全網:’10知事選/2 水害 /石川
 ◇り災証明書は持っているのに…
 ◇公的支援の薄さ浮き彫り
 「何もかも終わったな」。泥水が流れ込んで使えなくなった鉄板や冷蔵庫を見て、盛多祥智さん(42)=金沢市並木町=はぼんやりと思った。集中豪雨のため同市を中心に11棟が全半壊し1993棟に浸水被害が出た08年7月28日の浅野川水害。経営する川沿いのお好み焼き店「どんぐり」は床上85センチまで浸水し、閉店に追い込まれた。

 母栄子さん(76)と二人で育ててきた店。再建を誓ったが、生活のことを考えるのが先だった。友人の電気工事会社で10カ月間働いて収入を得ながら金を借りた。翌年5月、再建工事に着手。ただ、借金は約2000万円に膨らんだ。

 公的支援は限られていた。店は「大規模半壊」ではないため国の被災者生活再建支援法は適用外。市が窓口の災害義援金の申請締め切りが09年3月だと知らず、期待していた義援金85万円は受け取れなかった。「り災証明書は持っているのに……。一言声を掛けてほしかった」と盛多さんは振り返る。

  ◇  ◆

 浅野川大橋付近の両岸に「角落とし」という堤防の切れ目が4カ所あり、増水時は板でふさぐことにしていた。管理するのは県。水害当日、その県から委託業者に出す閉鎖指示が遅れた。2カ所から濁流が並木町に流れ込み、近くのどんぐりは水浸しになった。

 谷本正憲知事は08年9月の県議会冒頭で、この問題に触れ「真摯(しんし)に反省」と述べた。同時に「予想をはるかに超える水位上昇」「結果として不十分な対応」と言葉を重ね、法的責任への言及を周到に避けた。その後、県側は地元説明会で「角落としを閉めても浸水範囲は変わらない」とする浸水シミュレーション結果を示し、被災者の反発を招いた。住民が求めた知事との対話も実現していない。

 昨年3月、被災住民らは県と市に対し、損害賠償を求めて金沢地裁に提訴した。原告に栄子さんも名を連ねる。裁判の目的は真実を知り、検証すること。いつどこで起きるか分からない水害。盛多さんは「次世代のためにもあいまいにはできない」と思う。

  ◇  ◆

 昨年10月10日、どんぐりは再開した。盛多さんは1年2カ月ぶりに鉄板の前に立った。「並木町の灯を消すな」と励ましてくれた常連客から「おいしい」という言葉が再び聞けることがうれしい。

 店の中でぼう然と立っていたあの日から1年半。行政と住民のかかわりを切実に考えるようになった。「地域の問題は地域の人と一緒に考えるのが普通だと思う。対策を考えるなら、被災者の話をきちんと聞いて実践的なものにしてほしい」【澤本麻里子】

 ◇被災1993棟で受給6世帯だけ
 浅野川水害で浮き彫りになったのは、浸水被害に対する公的支援の薄さだ。被災者生活再建支援法の対象は原則「全壊と大規模半壊」で、浅野川水害の被災民家1993棟のうち受給は6世帯。能登半島地震では行われた県の独自支援も、浅野川水害は「被害規模が小さい」と見送られた。結局、金沢市が床上浸水約500世帯を含め1戸最大25万円を独自給付したが、床下浸水約1500世帯は対象外となった。

 昨年8月の兵庫県佐用町の豪雨災害では被災地に入るなど国内外で活動する「被災地NGO協働センター」(神戸市)の村井雅清代表は「一度水がついた家屋や家財道具は使い物にならず、においもひどい。水害は建物は残るが被害は長期化する。床上と床下の区別も含め、行政は現場の声を聞き本当に必要な支援を」と話す。


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