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近畿 地方議会・首長,政治・選挙スレ

4229チバQ:2015/04/08(水) 21:50:51
http://senkyo.mainichi.jp/news/20150407ddlk29010567000c.html
奈良の針路:’15知事・県議選/4 山の営み・林業存続の岐路 高齢化や後継者不足 /奈良
毎日新聞 2015年04月07日 地方版

 奈良を代表するブランド・吉野杉。昨秋、吉野林業の中心の川上村に移住して「地域おこし協力隊」の隊員を務める鳥居由佳さん(32)が樹齢約110年の丸太(長さ4メートル)を買った。加工は地元の村民らと協力し、酒だる、テーブル、イベントで使う屋台などへの活用を計画している。

 東大阪市出身の鳥居さんは沖縄に通うなど海が好きだったが、「海を守るには山を守る必要がある」と林業を志した。2013年、一念発起して川上村へ移り住み、現在は、林業振興イベントの企画などに取り組んでいる。丸太を自ら購入することで「町の人と山とを近づけて、林業への理解を広めたい」という思いもあった。

 県内の木材需要はほぼ全て製材用だ。1960年代に100万立方メートル近くあった県内の製材用木材の生産量は、景気の低迷や建築様式の変化などから約13万立方メートルに激減。林業の低迷で間伐や植栽が減って山が荒れ、従事者の高齢化や後継者不足も深刻化している。杉の丸太(直径20センチ前後、長さ約4メートル)の価格は、県では80年の6万円強がピークで、13年には1万1900円にまで落ち込んだ。

 「現状では産業として成り立たない」。瀬上林業(下市町)の瀬上和史代表(64)は語る。自ら植林から伐採まで行っているが、「杉は価格よりコストの方が高い状態」といい、5人程度の職人を雇用するため警備事業なども手掛ける。人口減少や中古住宅の増加などから大幅な需要増は難しいとみており、「高品質の木材も評価してくれる市場があってこそ。20年前に対策を考えるべきだった」と振り返る。

 吉野は山が急峻(きゅうしゅん)なため林道や作業道が少なく、丸太の搬出にはヘリコプターを使う。山を痛めにくい利点はあるが、高コストの要因の一つとなっている。県はその打開策として、林道整備と併せ、狭い道でも木材をつり上げられるクレーン付き3トントラックの導入実験などを始めている。

 森林ジャーナリストの田中淳夫さんは「機械導入で低コスト化するとは限らない。機械化で何を目指すかが大事だ。吉野の林業は過去、常に社会のニーズに反応して工夫してきた。工夫なしに売れるバブル時代を経て、『売れる商品作り』を考えなければいけない時代を迎えている」と指摘する。

 鳥居さんは「山を守ることは水源、つまり私たちの命を守ることにつながる」と話す。連綿と続いてきた山の営みをどう後世に残していくか。奈良の林業は岐路に立たされている。【矢追健介】

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 ■ことば

 ◇県内の林業
 吉野川上流は全国有数の優良な材木を生産することで知られる。県内の森林面積は28万4000ヘクタールで民有林が95%。1ヘクタール当たりの森林蓄積量は270立方メートルと全国12位で、人工林率は62%で全国7位(全国平均46%)、林業産出額は31億円で全国31位(同83億円)となっている。1975年に5000人超だった林業従事者は1000人程度で、平均年齢は約55歳に達している。


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