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金融政策スレ

1058名無しさん:2016/10/02(日) 17:40:51
>>1057

――でも、その裏側では株価を上げるためにコストとベネフィット(リスク-リワード)を無視した中央銀行によるリスクテイクが行なわれ、中央銀行のバランスシートがゴミ箱のようになっている……。

松村?少し考えてみれば、“タダ”でおいしいことがあるなんて、変だと気が付くべきですが、中央銀行が挟まると、まるで魔法でも使えるかの如くの議論がまかりとおってしまうのです。それは、金融政策が一般の人にはわかりづらいからに他なりません。

?こうした議論を先導するリフレ派の方々の議論は、デフレから脱却するためには、どれだけコストをかけてもいいし、どんなリスクもとっていいという話になっています。簡単に言えば、勝った時のプラスだけが議論されていて、負けた時のマイナスが議論されていない都合の良いものなのです。もしかしたら、リフレ派の方々がおっしゃるように国債や株を中央銀行が買いまくれば世の中が良くなるのかもしれません。しかしながら、「そうでなかったとき」にどう責任をとるつもりで議論されているのでしょうか。

――たしかに、ずいぶんと無責任な話に聞こえます。

松村?誤解を恐れずに言えば、金融政策に関してリテラシーの低い一般の人たちに対してリフレ派の方々はリスクを言わないで、オイシイ話だけをしています。つまり確信犯的な大衆扇動を行なっていることになっていると思います。

――では、黒田総裁もそういう確信犯ということでしょうか?

松村?安倍政権に、大衆の歓心を買うために中央銀行を利用しようという意図があることは疑いないでしょう。逆に言えば、中央銀行が犠牲になることで、日本は世界の先進国でもっとも政治的な安定を成し遂げているわけです。でも、政権を安定させるために中央銀行のバランスシートをゴミ箱の様にすることがコストに見合うことなのでしょうか?

?その安倍政権にノミネートされたとはいえ、元財務官僚である黒田総裁が大衆の歓心を買う理由はありません。ですから、彼は本当にマネタリスト-新古典派経済学の信者で、異次元緩和が絶対に成功するという自信があったのではないでしょうか。実際のところはよくわかりませんが。

――その黒田総裁も、ついに政策のコストとベネフィット(リスク-リワード)を認めざるをえなくなって、敗北宣言となったわけですが、黒田総裁はその責任をどうとるおつもりなのでしょうか?

松村?太平洋戦争で大本営が最後の最後まで負けを認めなかったのと同じです。世間は敗北だといっても、責任追及を避けるために敗北を認めることはありえません。政府も任命責任を負いたくありませんから、公式には黒田総裁を支持するでしょう。ですから、総裁会見は2%のインフレを実現するために緩和を継続すると言いながら、実質的にテーパリングを行なうことを宣言するという支離滅裂なものにならざるを得ないのです。

――総裁会見の記者会見の最後は紛糾する異例の事態になったようですが。

松村?ブルームバーグの質問を受け付けず、記者クラブの幹事が時間切れを理由に強制的に打ち切りましたね。それに対してブルームバーグが抗議したというわけです。たぶん、支離滅裂な総裁にブルームバーグが核心を突いた質問をすることを恐れたのではないでしょうか??ブルームバーグの日高記者は日銀ウォッチャーで有名な方ですし。今回の日銀の“転進”に関しては、全日本で一丸となって「負け」、つまり黒田総裁の責任を隠蔽しようという姿勢が明白だと思いますね。

――とりあえず、日銀の暴走が止まったわけですが、今後の展開はどのように考えていらっしゃいますか?

松村?黒田総裁が今回の総括を行なったのは2018年の任期でお辞めになることを決められて、着地に向けて動き始めたのだと思います。今回の敗北で、素直に負けを認めて、なぜ負けたのかを本質的な原因から考え直してもらいたいところですが、負けを認めない以上きっとそうはならないでしょう。となると、まだ負けていないと、黒田総裁以上のことをやる人を安倍政権が次期総裁にノミネートしてくるのではないでしょうか。


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